伊藤ひであきの市政報告

2005年3月定例本会議 一般質問
2005年3月 ●一般質問ポイント(3/8 03:00)
1.東海三県の広がるネットワークのなかで、豊橋活性化戦略について

 私の生まれは岐阜県養老町であります。親孝行の伝説として有名な養老の滝のふるさとであり、西暦700年頃の元正天皇(げんしょうてんのう)が美濃国に行幸(みゆき)し、この滝の不老長寿の泉に因み養老と改元した歴史の町です。
 しかし、この鈴鹿山系養老山脈はその滝で行き止まりであり、春の桜、秋の紅葉に映える養老の滝以外何もありません。よって見合いの後にここを散策した組み合わせは必ず破談になるという「ときめかない地域」でありました。

 しかし、最近、この地域が俄然、活気を浴びてきました。愛知・岐阜・三重を結ぶ東海環状自動車道(愛称MAGロード)はが昨年12月の豊田JCTから四日市JCまで伊勢湾岸道路が開通したのに続いて、3月19日に豊田JCTから中央自動車道で土岐ICで、さらに東海北陸自動車道の美濃関ICまで開通するのです。

 さらにMAGロードは岐阜市の北を通り、大垣市の西を通り、その養老町で名神高速道路で交差するわけです。すなわち、この道路は豊田・瀬戸・土岐・関・岐阜・大垣・四日市等の諸都市を環状に連絡し、第二東名・第二名神高速道路、東名・名神高速道路や中央自動車道・東海北陸自動車道等と広域的なネットワークを形成する延長約160kmの高規格幹線道路です。

 この道路は、これら東海環状都市帯ゾーン内の連携強化を図るとともに、周辺との交流を促進し、地域の秩序ある発展を図る基盤としての役割を果たし、都市内の通過交通、都市の内々・内外交通を分離させ、都市内の交通混雑の緩和を図るなど、名古屋都市圏が産業・技術・経済・文化等の中核圏域として発展していくための基盤として大きな役割を果たします。

 一言で言えば、「東海三県が一つ」の時代の到来であります。

 これはとりもなおさず、2月17日に開港したセントレアと今月25日に開幕する二大国家プロジェクトの関連インフラ整備によるものです。
 セントレア建設のための事業費だけで7650億円,鉄道、道路、連絡橋など交通アクセス整備や、関連地域開発の「前島」建設など関連事業を含めれば、1兆2000億円が投資されたといいます。
 また万博開催のために使われている関連インフラの投資額は1兆7000億円といわれています。併せて約3兆円が投下されたことになります。

 2月17日、セントレアが開港した日の地元新聞は「東三河活性へ大いに活用」として豊橋市長、蒲郡市長に神野中経連副会長、磯村豊橋観光コンベンション協会会長の対談記事で「セントレア開港記念座談会」を掲載していました。
 その中で、早川市長は「今後、空港利用の利便性を高めるため、名浜道路などの建設促進に努めたい」と述べています。MAGロードで結ばれた東海の各都市にくらべ、これから整備していくという東三河地方とは雲泥の差であります。

 『名古屋の元気な会社101社』などの著書で有名な地域ビジネス研究の愛知学院大学の岩田憲明教授は「伊藤さん、音羽山の向こうは取り残されましたね」というのであります。

 こうした背景と状況の中で豊橋の活性化に向けた戦略を以下、市長にお伺いいたします。

(1)「MAGロード」の拡大、充実により「東海三県が一つの時代」が到来している。その流れに豊橋は取り残されているという危機感は市長にあるか

(2)今春の新豊田市、新浜松市、そして今秋の新田原市に囲まれ、我が豊橋市の周辺市町村への求心力をどう考えているのか市長に伺いたい。

(3)「ポスト万博、ポストセントレア」を視野に自立した豊橋地域の活性化への今後の展望を伺いたい。

(4)「街づくりは人づくり」である。人間力、地域力をどのように街づくりに集約していくのか伺いたい。

(5)経済特区、地域再生、都市エリアなどの地域戦略を、今後、どのように産業振興に展開させていくのか伺いたい。

(6)地域活性化のポイントは「道路ネットワーク」である。23号バイパスや第二東名、三遠南信道の道路戦略を伺いたい。

第二問

第三問

2.「とよはしITフィットプラン」の具体的な取り組みについて

 1993年から95年頃にかけて、コンピュータ環境は世界的に激変しました。いわゆるWinndowsの登場であり、この時期に開発された「プラウザ」と呼ばれるインターネット閲覧用のソフトが開発されたからであります。しかし、この時もまだ誰も今日のような爆発的な広がりを予想できませんでした。事実、この頃のベストセラーになった「パソコン超活用法」という本の中でも、インターネットに対しては懐疑的な評価しかなされていませんでした。

 この頃の本市の西暦2000年を目指した基本構想・基本計画では、「情報・通信機能の整備」として取り上げられニューメディ・コミュニティ構想が施策の柱でありました。92年度に情報化基本構想が、93年度に情報化基本計画が策定されましたが、当然ですがその域を出ていませんでした。当時、「アメリカはシリコンバレーで何が行われていたか」とは全く無関係な計画でした。

 そして3年前の3月議会の一般質問で、私は「本市の『地域情報化基本計画』は93年度末に作ったままで移行している。この時代にはITという言葉はなかった。この間、情報環境は飛躍的な進化を遂げている。豊橋はWindows3.1で止まっている。パソコン通信で止まっている」と指摘し、新たな基本計画の必要性を訴えました。

 そして、昨年3月に「とよはしITふいっとプラン」すなわち「豊橋市情報化基本構想・基本計画」が策定されてきました。国のIT基本法、e-japan戦略にもフィットし、「あらゆる市民ニーズにフィットするIT活用のまち・とよはし」を目指す画期的なプランであると評価するものであり、あれから1年、いよいよその具体化本番に入るわけであります。よって、その先導的役割と中核的役割を担う市役所と市民病院のIT戦略をお伺いいたします。

(1)地域情報化の先導的役割を担うe-市役所への課題と展開について

(2)医療・保健・福祉の連携の核となる市民病院の医療情報システムの課題と展開について


第三問


ホームページに戻る   議会メニュー