(2)中心市街地活性化に向けて、市民病院跡地のこども関連施設、豊橋東口駅南地区市街地再開発事業への取り組みについて。
***第二問要約***
@渥美線の新豊橋駅のセットバック、ペレストリアンデッキの横への延長などで結局、中心市街地活性化はペレストリアンデッキで回遊できる駅周辺に集約される可能性がある。「中心市街地は230haで設定されていて、豊橋の都市形態からは広すぎるのでないか」という指摘をさせていただいた経過かもあるが、その中の更に駅周辺を中心市街地の中心市街地として、ここだけでも活性化しようという戦略と理解していいか。そうすれば約10万人の乗降客も含めて、ヒト・モノ・カネ・情報は広小路商店街などの東西の動きでなく、南北の動きに集約されていくが、これも「商店街が立ち上がらなければやむなし」と理解していいか。
A駅南地区に民間投資ではあるが商業施設を配置するという。第一問で申した百貨店のリストラやカルミアのこの5年間のテナントの入れ替わりなどを踏まえても、極めて理解に苦しむ計画である。いかなる商業調査、市場調査の結果で裏づけされているのか。
B駅周辺に若者が集う街づくりの具体例として生涯学習センターへの市立高校の移転を提案した経過があるが、17.18.19歳の青春真っ只中の高校生をあの高いフェンスで囲まれた狭い運動場に閉じ込めている実態は問題であり、単位制高校、生涯学習のための社会人・高齢者への公開授業など21世紀の市立高校像を考えての提案でもあった。
どう検討されたのか。それに替わるもの、例えば予備校、専門学校、短大の誘致、3大学の駅前教室などは検討されたか。
C商店街の自立の先進例を福山市大黒商店街で学んだ。ここでは補助金は一切当てにしない、自立・自前の街づくりの成功例である。激動期の今、逆転発想を持って、”街づくり”活性化に挑戦する基本条件として作られた「街づくり10ヶ条」の冒頭には3Do Do it now! Do it yourself! Do something! すなわち、企画書や議論する時代は終わった、これからは実行の時代だ。できる事からやるべきだ。福山は観光地でも、特別な企業城下町でもない。都市形態は豊橋と酷似している。この「金はなくとも健康と気力があれば”街づくりはできる”というこの街のコンセプトに意図する事があれば伺いたい。
D昨年秋視察した大分市のコンパルホールは大分駅から徒歩5分の地にあり、都市規模も立地も豊橋と酷似しており大いに参考になった。
この「コンパルホール」、大分市を中心に周辺市町村も包含した文字通りの総合コミュニティセンターである。
鉄筋コンクリート7階建ての威容を誇り、500人収容の文化ホール、35万冊の蔵書の市民図書館、中央公民館、市民体育館、市民武道館、多目的ホール、天体観測ドーム、喫茶室、勤労青少年ホーム、婦人の家、市民ギャラリー、茶室まで揃えた多機能な複合施設である。「子供も利用できる。親子で利用できる。高齢者も利用できる。あらゆる人々が広く交流し、新しいコミュニュケーションを生み出す場ですから」館長の安東保氏が穏やかに語って下さった。
一日平均4000人が利用し、複合施設の特性を生かし、スポーツイベントや文化イベントが様々に開催され、その機会に図書館も利用できる。多岐な市民ニーズを吸収し、市民の自主参加を促し、市民と共に感動と共感を生み出していくための様々なプログラムが展開されている。囲碁、写真、絵画、書道から、各種語学講座、各種音楽講座、各種スポーツ講座が多岐に用意され、それらに参加した市民が、更に一歩上の講座を自主的に開催していく。
そして、特筆されるのは「コンパルホールまつり」。「子どもの日フェスティバル」、「夏まつり」、「春まつり」を筆頭にビッグイベントが開催されていて、それらは「コンパル主催」行事なのである。嘱託職員を含め約30人の職員が、「プロデューサとなり、スタッフとなり汗をかくのです」安東館長の瞳が輝く。「貸し業務でなく、情報発信基地ですから」。
一方通行でなく、市民と双方向で運営されているのである。そのために、他市での取組みや、市民ニーズ調査、アンケート調査を何度も繰り返し、時代の変化にどう対応していくか、どう反映していくか。絶えず追い求める努力を怠らない。館長は言う「多機能だから動いて汗をかかないと進まない、人材を育成していかないと時代に連いていけない」。この人ありての「コンパルホール」の意を強くした。
ともすれば、こうした施設の責任者は役所OBの再就職先と用意され、無難に役目を果たすタイプの方が多いが、いつまでも挑戦者なのである。その気概が若い職員を動かし、館内にピーんと張り詰めた緊張感をもたらし、開設して15年の歳月を経ても、「新たなコンパルホールへ成長させていく」ための労苦を惜しまないのである。
市長、あなたが作ろうとしている子供関連施設等や総合文化学習センターの先進モデルにふさわしいと思うがどうか。ハードもともかく、マネージメントする人がポイントであることも確認したい。考え方を聞きたい。
(3)転換期にある路線バスの今後と路面電車活性化への取組みなど、まちなかモビリティについて。
(4)プール棟の建設など総合スポーツ公園構想への取り組み、豊橋公園整備とのリンクについて。
***第二問要約***
@路線バスの検討組織を設けて検討中であるということですが、その検討の一定の結論に期待しますが、昨年12月議会にすでに地方バス路線維持費補助金を決定される前にやらなければならなかった事ではないのかというプロセスの問題点は指摘させていただく。
すでに大阪の「赤バス」、泉南市の「コミュニティバス」、江南市の「いこまいカー」など英知にあふれた取組みもあり、大いに学んでいただきたい。
A路面電車については今日まで様々な取組みがなされてきた事は評価する。
路面電車は民間鉄道事業者の経営に託されているのが豊橋の特徴。昭和38年の一日28,219人 年間957万人をピークに今では約8000人 年間290万人と1/3になり、経営的には人件費を切り詰め、それでも4500万円の赤字。これが実態。「何とか1日1000人乗降客が増えなければ将来にわたる存続は難しい」という。
そこへ朗報がある。阪神×中日戦におしかける阪神フアンをどう岩田の市民球場へ運ぶか。当日は3両編成で250人を一気に運ぼうとするが、20分間隔でしか運行できないという。ならば競輪場の駐車場を借りてパーク&ライドでなど考えられているという。今年の乗降客は一気に膨れ上がるでしょう。プロ野球の二軍戦を1試合でも誘致すれば、また増えるでしょう。その可能性についてお聞きしたい。
Bまた、回遊性という事を考えれば、当然であるが現在の豊橋駅前の電停と新川駅電停の間に電停を設置し、南街区をはじめ回遊性の仕組みをつくるために供しなければいけないと思うが、長年の課題でもある新駅設置の見通しについて伺う