「私たちのような小さな町は、都市と競争してマスコミに取り上げられるよう
な町並開発などとてもできない」と新本さん。だから「住んでいる人に満足して
いただく」を最優先に、そして「全国の人に見てもらう」をまちづくりの目標に
した町並保存運動が取り組まれている。けっして町並を凍結保存したり、安易な
意味での観光目的にするのではなく、「まちづくり」型の現代的再生と位置づけ
ているという。コンセプトと目標が明確である。
最近は「町並保存」から「村並保存」へシフトを移しつつあるという。
これは農村が単に農産物の生産基地になるのでなく、生産活動を通じて、豊かな
自然を継承し、「むら」としての誇りを取り戻し、地域が生き残るための息の長
いまちづくり運動そのものである。
高速道路もなく、ましてや新幹線の計画もないこの地域ー内子町のまちづくり
は、スクラップ・アンド・ビルドでなく、保存と再生の地域づくりである。
雨の「エコロジータウン 内子」の確かな試みに頭が下がる思いである。
ぐるっと回って高松に戻って
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