伊藤ひであきの地方からの提言

公明が勝ち取った豊橋の福祉!98.05.17

<5月17日 公明時局講演会での発言から>

 公明の35年間の歴史は福祉を政治の表舞台に引き上げ、福祉を「社会が実現すべき人間の当然の権利」であるという次元にまで高めてまいりました。この間の先輩議員の皆さんが庶民の大地にしっかりと根を張り喜怒哀楽をともにした生活実感の中から、築き上げてこられました。

そしてこの間福祉はどんどん変わってきました。施設に収容して措置していくという施設福祉から、家庭で面倒見ていこうという在宅福祉へ、さらに社会全体でみんなで支えあっていこうという公的福祉・地域福祉の時代に入ってきました。

地域福祉は一人一人の顔が見える身近なところでしっかりとしたしくみ作りがなされなければなりません。また地域には地域の特性があります。例えば我が豊橋や渥美郡は他の都市と比べ面積も広く、農業生産日本一の農業地帯で、2世代・3世代同居も多く、持ち家率も高い地域です。それだけにこの地域の高齢化率は高く、県下平均を上回っています。豊橋では364,000人の人口の中に65歳以上の方は50,000人を超え、13,8%まで進んでいます。まちがいなく高齢社会に突入しています。それだけに全国一律の物差しは通用しません。地域福祉のキーポイントは地方分権であるといわれるゆえんです。

 「高齢化社会・高齢化社会」と叫ばれてこの10年、私たち地方議員団は地域の中を走りまわりながら、介護の実態を調査し、時には車椅子に乗り、時には寝たきりのお年寄りの悲痛な叫びに涙を流しながらそこで得た貴重な皆さんの声を丁寧に反映させ、広木県会議員や国会議員の皆さんと連携を取り、着実に寝たきり老人などの介護を支援する仕組づくりを進めてまいりました。

 現在豊橋では在宅三本柱といわれるホームヘルパーさんを(家事や介護の手助けをするためのホームヘルパーは)189人用意しています。これはこの5年間で倍になったことになります。この春からは、早朝ヘルパー、深夜ヘルパーにも対応できるようになりました。

 また寝たきり老人などを一時的にお預かりしてお世話するショートスティは78床、日中のお世話をするディサービスセンターは9ヶ所、このディサービスセンターは公明は中学校区に一つ、すなわち豊橋では21ヶ所を目標にしているのですが、老人保健施設が行っているディケアセンターが7ヶ所ありますのでその意味では16ヶ所ということになります。それ以外にも特別擁護老人ホームは470人お世話できるようになっていますし、402人をお世話できる老人保健施設、また福祉の専門家が相談・アドバイスできる在宅介護支援センターは7ヶ所などの体制ができています。これらは国が示した基準目標のほぼ10割から8割を達成していることになります。この豊橋の進捗は全国に誇りうる達成率であります。

 また再来年、平成12年4月から「介護保険制度」がはじまります。この介護保険は40歳以上の人が平均2500円の保険料を負担し、65歳以上の体の弱ったお年寄りや寝たきり老人が市町村の認定審査会での判定を基準に、サービスを提供し、その1割を負担しなければならないという制度です。家庭介護に限界があり、公的な介護で支えていこうという趣旨はその通りですが、負担する保険料に見合った安心できる体制がどこまで用意できるかは疑問です。

 そこで私たち公明議員団は、地域にみあった、家庭にみあった、保険料にみあった介護保険制度にすべく取り組んでいます。

 次に、一人暮らしや寝たきり老人の家庭などの介護を支援するために様々なサービスも用意できるようになりました。
 安全で快適な日常生活を送って頂くために車椅子や電動ベッド、エアーパット、福祉電話などの日常生活用具を貸し出しています。
 また高齢者のために便所やお風呂などを改造したり、階段に手すりを作ったりするための資金を30万円まで補助できるようになりましたので、是非とも利用していただきたいと思います。また老人住宅整備資金の低い利率での貸し付けや利子の補助もしています。
 老人ホームでの一時預かりを利用する時のタクシー料金を補助したり、電車・バス(70歳以上)タクシー(80歳以上)の回数券を民生委員さんを通じてお配りしています。
 移動入浴車での訪問入浴サービスは2週間に1回利用できるようになりました。でもまだ2週間に1回です。「ゆっくりとお風呂に入りたい」という寝たきり老人の切実な思いをたとえ経費がかかってももっと回数を増やしていかなければならないと決意しております。そのた寝具の乾燥サービスや一人暮らし老人家庭への週2回の給食サービスがありますし、訪問しての歯科診療や、保健婦の訪問指導も利用できます。
 これらの利用・相談については豊橋公園の前にある総合福祉センターのなかに地域福祉サービスセンターがあり迅速に対応できるようになっています。電話 は54-0294です。「ご用は福祉」と覚えてください。

 お年寄りの9割は元気なお年寄りです。健康・生きがいづくりを応援することに重点が移っています。

 シルバースポーツ大会、万歩計を励みに継続散歩など「おきまいか」運動や「老人大学」など高齢者の健康づくり推進事業を進めています。
 身につけた技能や知識を生かしたいという交流と社会参加のためにシルバー人材センターや高齢者活動センターなどもあります。
 総合動植物園・美術博物館・二川本陣史料館には敬老バッジ(70歳以上)で入館できます。 あるいはお年寄りの老人医療は愛知県では68歳以上に公費を支給しています。これは長い間の県議会公明の実績です。また寝たきり老人手当は12200円県と市から支給されています。

 高齢化社会の問題はまた少子化の問題でもあります。
お母さんが安心して子供が育てられるように子供がすくすくと成長できるように子育て支援の様々な仕組みもできてまいりました。
 また母子家庭や父子家庭を支援するための手当制度や生活支援策があります。
 子育ての悩みや疑問に気軽に相談できる育児相談や一時預かりが保育園でできるようになりましたし、一時保育・延長保育の充実も進めています。

 また心身障害者のために
 完成した豊橋駅にはエレベーターやエスカレータを多く取り付けるなど公共施設を中心に人にやさしい街づくりを進めお年寄りが外出しやすい、障害者が普通の人と同じように買い物をしたり、出かけることができるように福祉マップなどを用意して日常生活の不便さを解消しています。
また、障害者のディサービスや扶助料や医療費助成などで障害者の生活と家庭をお手伝いできる仕組みを整えるとともにために、支援しています。

こうして鏤々申し上げてまいりましたが、しかし、

安心してお年寄りが老後を迎えることができる社会になっているか、
障害者が不自由もなく生活できるか、
若いお母さんが安心して子供を育てる仕組みになっているか、
明日をになう子供たちがのびのびと遊び学ぶ環境ができているか
といえば、まだまだこれからです。

これからだというのにこの2,3年、福祉はどんどん切り捨てられ、負担ばかりが庶民に押し付けられてきています。高齢社会はひたひたと押し寄せています。
まるで「長生きすることが悪いような社会」ではなりません。
一人一人に暖かい政治の心が届かなければなりません。
地域に根差した福祉が展開されなければなりません。

公明のヒューマニズムの政治が待望されるゆえんです。
福祉の達人、公明の出番です。
明るく長生きを楽しめる社会を作るのか、
負担ばかりで寂しく、暗い老後になるのか。
その選択が参議院選挙であります。

私どもはその先頭に立って、頑張りぬき、公明を大勝利させ、この豊かな豊橋の地に福祉の柱を打ち立てるまで戦い抜くことをお誓いし、話とさせていただきます。

ありがとうございました。


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