特集「揺れる豊橋」(1)

緊急質問!
1996年市制90周年の9月9日、三重苦(9)の日に市民注目の中で開かれた、9月定例議会の各派代表者による緊急質問の内容です。
 議長のお許しを得まして、公明市議団を代表し、この度の「豊橋市発注の電気設備工事に伴う談合疑惑について」、緊急質問させていただきます。

先日、市民の方からこんなパソコンMAILをいただきました。
 9月5日、夜、豊橋勤労福祉会館で、松山千春のコンサートがあり、多くのファンがつめかけ、相変わらずの千春節に夏の夜の一時を過ごしていました。そんな中で千春がこう言いいました。「いや〜、豊橋は11年ぶりだべや!いろいろ変わったな〜。市役所なんか、ずいぶんと立派になっちゃってー!・・で、あの中で談合がされてたんだろ・・。ま、建物は立派になっても、やってることはあい変わらずで・・
 場内大爆笑。私も妻も涙が出そうでした」

 市長!「三河湾浄化推進協議会」の8年間の取り組みを経て、地方都市が開いた国際会議「CLEAN SEA96 IN TOYOHASI」の大成功の情報発信が世界中に駆けめぐった直後の、9月4日夜、「駅前広場の電気工事をめぐって談合疑惑!4人が逮捕!内一人は市長の息子」というニュースは、止めどもない衝撃と「やはりそうだったのか」という無念さと、そして、深い行政不信が豊橋の街を覆っています。浄化しなければならないのは三河湾もさることながら、公共工事の入札により堆積した談合ヘドロであります。

 市政90周年の9月9日と9づくめのこの日が「豊橋苦渋の出発」にならないために、やがて完成するであろう、53億円もかける、ペレストリアンデッキの駅前広場が「談合広場」と言われないために、市長並びに市当局にポイントを絞って、以下お伺いいたします。

1.市長は6日、午前10時からの「議員全員協議会」で「このような場に、お集まりいただいて市長として、慚愧に耐えない。透明、公平に入札を執行し、談合のないように努力してきたが、お騒がせして申し訳ない。市民の行政に対する信頼回復に最善の努力を重ねていきたい。」と発言されましたが、残念ながら言葉はこれだけでした。そこで基本的な2点をお尋ねします。

(1)今回の市民に与えた衝撃の本質「逮捕された談合疑惑の会社の社長は市長の長男であること」に一言も触れられなかったのは一体何故ですか。

(2)かっては社長を務めておられ、筆頭株主であったという豊橋電機工事株式会社と市長との関係は現在はどのような関係ですか、まづ、基本的なこの2点をお尋ねします。

2.時間の経過の中で次々と報道されてきたことは、根深い談合の仕組みであり、行政の関与であります。中でも看過できないのは「高橋容疑者は予定価格をつかみ入札」という報道であります。これは、私どもの足で歩いた情報収集の中でもつかみ得たことでもあります。
 入札のキーワードである予定価格という丸秘情報がもれていたというニュースに市長はどうお考えですか、あえてお尋ねしますが、予定価格はいつ、誰が算出し、入札まで何処で管理していますか。お伺いいたし ます。

3.3年前の93年5月末からの市発注の大型事業の入札に絡み、連続8件、事前情報が的中し、談合の疑惑がもたれ、その直後の6月議会では、私の質問の中で「一般競争入札」に踏み切る決意も固められ、制度の見直しを行い、8月、新方式の入札で、またもや事前情報通りの業者が落札。そして昨年7月、公正取引委員会は実に139社に排除勧告、そして、今回摘発された談合は、昨年11月のことで、その排除勧告の4ヶ月後というこの実態。
 業界が違うといえ「最善の配慮と適正な処理をした」と明言し続けた市長の認識とはほど遠く、公共工事の入札で、結局は談合は根深く繰り返され続けているこの現実をどう考え、今後どう対応しようとしておられるのかお伺いいたします。

以上、3点を私の第一問といたします。


<<ポイントは3つ>>

1、市長の息子の会社の筆頭株主であったが、すでにアップしているように、「売却していて株主ではない」と主張しています。所がパソコン通信サービスで手に入れた、帝國データバンク企業情報では、1995年の調査として筆頭株主に市長の名前がのっている。

2、予定価格が漏れているというが、その仕組みから、漏れているとするなら構造的でないと漏れない。そこまで行政も腐っているのか。単なる噂の域をでないのか

9月9日、豊橋市議会緊急質問でのポイントのやりとり(要旨)

1、筆頭株主であるかどうか

質問:市長は、事件発覚直後の、5日、朝9時の各派代表者会の時には、市長は「市長になった時に、会計士に相談して、息子に売却した」。

昨日の読売新聞では「93年7月に会計士に売却した」。
 最近は便利な時代で、パソコン通信で帝国データバンク企業情報、言うまでもなく日本最大の歴史ある、民間調査機関帝國興信所のデータ、にアクセスすることができる。それによれば、調査時点は1995年となっており、株主欄の最初に市長の名前があり27800株とある、少なくとも、去年の時点では筆頭株主 と読みとることができる。

6月10日から、市長の資産等が公開されているが、有価証券欄にはある銀行の株券が3000株だけ記入してある、しかし、これは証券取引法による有価証券であり、資本金1億円以下の株式は公開されないので、確認できない。
市長はいつ筆頭株主でなくなったのか、明確に示していただきたい。筆頭株主にこだわるのは、経営責任は問われない、その会社の最大に発言権を持っているのが、筆頭株主であるからだ。

市長:私は平成5年(93年)7月20日、だったと思うが会計士に相談して、無償譲渡も考えたが、生前贈与になると言うことでそれは不可能、結局、額面よりも安い価格で息子に売却した。確か27800株を950万円前後だと覚えている。よって、私は豊橋電機工業株式会社の筆頭株主などではない。

2、予定価格が漏れていたという報道があるが、予定価格と入札の仕組みから言って、庁舎ぐるみの脚本がないとできることではない

助役:そのようなことは、絶対ない。予定価格は金額によっても違うが、契約課長と財務部長が、入札直前に決めるもので、物理的に不可能。ただ担当課ではじく設計価格、指名審査会での協議で数字がでるので、ここらから漏れるのかとは考えられるが絶対ないと信じている。まして庁舎ぐるみなどということは絶対ない。

疑問点
1、帝國興信所のデータは3年間も間違いのまま掲載されているのであろうか
2、街に流れている情報の中には、かなり具体的な情報漏洩の話がある。単なる噂なのか、やはり漏れているのか。


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