資源化センター焼却炉更新に伴う
当局と議会の動き



豊橋市資源化センター
歴史昭和55年度から稼働、隣接する温室組合に余熱蒸気を供給する新しい発想で都市農村環境結合計画(ユーレックス事業)で全国的にも有名。
処理能力 125トン*2炉+150トン*1炉 計400トン/日
昭和55年〜 (平成3年〜)
日平均340トン 稼働率85%
焼却処理実績 108,544トン/年(平成8年度)
炉型式:ストーカー式焼却炉

現状

1,2号炉が運転開始後17年を経過し、機能的には処理量の実績が低下しており、老朽化の進行、ゴミ量の増加を考慮すると今後の維持管理について切迫した状況が続いており。早急な更新が要請される。(精密機能検査状況調査による)
施設整備計画建設場所:現在地更新
焼却炉規模:200トン*2炉
余熱利用:温室への蒸気供給を継続
発電:場内使用電力とあわせ売電も行っていく。
公害防止:最先端の技術導入により自主基準値の設定

焼却炉型式選定の経過

1995
平成7年8月21日

厚生経済委

(厚生経済委員会資料)ストーカ式焼却炉は施設数の77%
熱分解高温燃焼炉は設置基数は1例で開発中

1996
平成8年4月22日
 

 「廃棄物処理調査特別委員会」は施設更新は重要課題の一つであり、市民の協力と理解を得る中で、その時期については現施設の老朽化及び処理能力の状況を踏まえ、早期に実現をめざす」と提言
   10月〜11月 高橋アキラ市長収賄容疑で逮捕、11月早川市政スタート

11月20日

「廃棄物処理調査特別委員会」では焼却炉形式選定について
炉型式全国占有率経済性安定稼働の実証性
ストーカー式77% 基準資源化センターで実証済
流動床式22%割高やや実証性に欠ける
回転式1%割高やや実証性に欠ける
直接燃焼炉数例割高やや実証性に欠ける
熱分解+高温燃焼炉なし割安実証性に欠ける
などの一覧表からストーカー式の方向で動いていた

1997
平成9年1月10日
 
廃棄物特委

 廃棄物処理調査特別委員会は「資源化センター施設整備については地域をはじめ市民の理解と協力を得て早急に施設更新に取り組むこと」などの意見のまとめを提出。

1月22日

 自民市議4人がドイツ シーメンス関連の熱分解灰溶融方  式の焼却施設を視察

2月3日
交渉団体代表者会議

 当局は焼却炉の形式選定は「ストーカー式と熱分解方式の2種に絞った」 と議会に報告

2月28日
交渉団体代表者会議

 経済性を中心に既存施設との整合性、実績、環境等について慎重に比較検討を重ねた結果、焼却灰の溶融が義務づけられた現段階においては、経済性と技術革新が行われ、次世代型といわれる熱分解+灰溶融炉を採用と発表

3月1日

 3月議会開会 提出された予算案に清掃施設整備事業費として発注仕様書作成委託など施設更新に関わる予算53,200千円があり予算委員会では論議百出。
特別委員会もその会期の中で2日連続開催し集中審議。

3月11日
本会議一般質問

 伊達委員の質問に答えて村田助役は「今のところで行けば、複数で競争できることは期待できる」環境事業部長「取り組んでいるメーカーは7社ほど把握している」

3月17日
予算委員会

 渡辺委員の質疑に答えて、環境事業部長は「次世代型といわれる処理システムは3タイプある。市長のお詫び発言。

3月18日
予算委員会

 鈴木清博議員の質疑に答えて村田助役「将来発注においては、複数社が開発されることを期待
市長「新年度から熱分解溶融型で取り組みたい方針」

3月26日
廃棄物特委

 伊藤秀委員の質問に答えて「型式を決めているのであってメーカーを限定しているものではない。どうしても間に合わないということであれば延ばすわけにはいけないので1社となる」。
 鈴木清委員の質問に村田助役が答えて「契約時点で競争相手が出てきて欲しいという願いを持って選定した。結果として1社になるかもしれないが競争になって欲しいと願っている」

3月18日

本会議最終日で清掃施設整備事業費として発注仕様書作成委託費も含む予算案可決。

3月31日

村田助役退職、小出助役就任

6月10日
本会議一般質問

渡辺議員の質問に環境事業部長「炉型式は熱分解高温燃焼溶融炉を選定。これには回転キルン方式、流動床方式、シャフト方式の3型式がある。現時点で実証が得られる厚生省より指針外施設の認定を受けているのは回転キルン方式のみ。

9月9日
本会議一般質問

鈴木清博議員に答えて環境事業部長「導入を決定した熱分解高温燃焼炉に対応できるのは、実証試験が済み廃棄物研究財団の技術評価を受け指針外施設として国への協議が可能な施設は、熱分解ガス化を回転キルン方式で行う1社のみのプラント。厚生省のバックアップの元で廃棄物研究財団を中心に多くのメーカーが実証試験に向けた実証炉の建設、もしくは計画段階にあり、過渡期である。
 この時、機種選定のあり方に「詐欺」発言あり。

10月1日〜3日

豊橋市議会欧州視察団(団長=坂口好孝 議員9人、職員=菅沼施設課長)はドイツにおける廃棄物処理の現状とフィルト市における試運転の実際を2日間に渡って調査研究。120トン炉2基2系統のプラントでは4月から、ごみ質の変化などで1600トンしか焼却されていなかったが、「問題点は解決できる」とメーカー。
 また、廃棄物特委から託された調査事項も併せて調査し、帰国後、回答をまとめ特委に報告した。



11月27日
廃棄物特委

 

市長は冒頭発言を求め「各メーカーの開発状況を調査したところ、結果的には来年度の発注時に入札参加でき得るメーカーは1社とならざるを得ない」ことを明言し、次世代型焼却炉の開発状況と「ゴミ処理施設発注仕様書」の概要を示した。
 また来年2月フィルト市へ技術職員を派遣しフル稼動の実態を調査することを明らかにした。

1998
平成10年1月30日

        

廃棄物特委はモデルプラント視察。千葉県市原市「三井リサイクリング21」を見学し、長時間にわたって三井技術陣と活発な質疑を展開。地元紙がこの同行記を「「メーカー側はビジネス」としてまとめた。

3月1日

3月議会開会。新年度予算は資源化センター施設整備事業費に2,244,000千円を計上。4ヵ年継続事業の初年度予算を計上。三井の回転キルン方式の高温燃焼溶融炉建設に向け具体的に踏み出した。

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