市民の皆さんからのご質問にお答えします

焼却炉問題 ドイツ、フィルトプラントでガス漏れ事故でその後、明確になった事

Q:フィルトプラントでガス流出事故のその後、明確になった事について教えて下さい。貴方が議会で論議していた「長さ13.5m太さ40〜50cmの大蛇」についても解りましたか


A:まず、ドイツのバイエルン州のフィルト市のシーメンスプラントの写真が小出助役の報告でも添付されていますので、紹介します。

フィルトプラントの全景

プラント全景地上35mの窓から漏れた乾留ドラム出口付近 乾留ドラム出口付近ズーム

ワイヤの固まりが直接原因

 その後、9月1日に内部点検が行われ、残さ室の下部にはワイヤの固まりが発見されました。全長は13.5m太さは細い所で200mmから太い所では400〜500mmのワイヤで、これが残さ室を閉塞させ、熱分解残さが次第に溜まり、残さの一部が高温側シール部に入り込み、グラファイトを損傷し、シール部より熱分解ガスが流出した。と、推測されています。下の写真はそのワイヤの一部です。ドイツでは2005年には、生ごみの埋立処理が法的にできなくなるので、産業廃棄物も処理できるようにプラントが改造され、その試運転が始まっていました。このワイヤーが裁断機を通り抜け、回転ドラムの中でゆっくり回転しながら、蒸し焼き状態になり、残さ室に行く頃には、太いワイヤとなり、残さ室に障害を起こし、ガス漏れにつながった。と考えられています。

 豊橋では産業廃棄物は燃やしませんし、裁断機も二重になっていて、10〜15cmに裁断されます。また、三井炉の残さ室は構造も違い、閉塞しにくい構造になっています。また閉塞した時には、三井炉では検知機能があり、事前にキャッチできます。というのが市当局と三井造船の見解です。

 本会議では「事故報告ではワイヤの固まりが残さ室に発見されたという。全長13.5m。太さ20cmから50cmという。これはどういうワイヤですか。こんな太くて、長いワイヤがくねくねと約1時間も蒸し焼きになって、その上、残さ室までは入り込む。まるで大蛇のようなワイヤという事ですか。これは単位のまちがいではないですか、教えてください。大体、そんなワイヤをなぜ燃やさなければならないのですか。と質問したのですが

 答弁(環境事業部長)「ワイヤの固まりについては鬼気怪怪とは思うが、現実にはありうる事と思う。番線や針金の固まりが回転炉の中で成長をしていったと考えられるのでないか。しかし、豊橋の高速堆肥施設でも同じような現象が起った経過もある。しかし、そういう物が入り込んだ事自体が問題で、豊橋で産業廃棄物を入れるのでなく、また分別を行っており、そのような危惧はない。

 などと答えるのです。

それで、9月14日の予算委員会で「奇々怪々のワイヤについては、現地から写真を取り寄せ公開せよ」と迫り、今回、カラー写真で公開されました。写真一枚がどれだけ説得力があるか、「百聞は一見にしかず」です。


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