伊藤ひであきの地方からの提言

暗い政治に人間主義を!98.03.03

 暗い世相が続きます。事もあろうにエリート中のエリートといわれる大蔵省の検査官の汚職、新井将敬代議士の自殺に象徴されるように政治家の不正な株取引の実態などは言語道断です。寒空に必死になって生活に汗する庶民の思いなどは国政に届いていません。昨年4月あれだけ消費税アップに国民が反対しているのに2%アップし、医療保険を改正し医療費負担はびっくりするほど増え、、いざという時のために加入している生命保険会社が先に倒れ、お金を集めているはずの銀行がつぶれる時代。景気を支える個人消費が落ち込むのは当然です。立ち直りかけた景気に水をかぶせた。今になって2兆円減税を行いましたが、遅すぎるし少なすぎます。

それにしてもこんな暗いニュースばかりの中で、長野オリンピックの清水選手や里谷多恵選手などの若者達の活躍には感動しました。父を亡くし女手一つで育てられた清水選手が大学時代、すでに世界的選手だった彼が、遠征費がなくてワールドカップに行けなかった話しが出ていましたが、お母さんがブルドーザーの運転手で働きつづけ、家族をあげて工面しようとしたが都合がつかなかったという。「私が不甲斐なかった」とお母さんは言う。そんなことはない。不甲斐ないのは世界的な選手を心置きなく桧舞台に送り出せない日本のスポーツ界の底の浅さではないのか。

乱脈融資を続け、破綻寸前の銀行に膨大な税金をつぎ込む。その何千分の一でも素晴らしい選手を育て、素晴らしい感動と夢を得る事ができる事を考えると、改めて政治の貧困と、日本という国の底の浅さが痛感される。

 一体日本はどうなってしまったのか、とめどもなく世紀末を漂いつづける無力感が日本社会を覆っています。それはなぜか。日本の社会の中心に、日本の政治の柱に肝心の「人間」が追いやられてしまっているからだ。浜四津代表は「政治にヒューマニズムを」と宣言されました。人間を踏みにじり、人間をいじめる政治が何をもたらすかもはや明確です。その意味で、この夏の参議院選挙は重要です。

1つは自民党の単独過半数を阻止し、自民党の横暴な政治にストップをかける事です。自民党は既に衆議員で単独過半数を制しています。参議院までそうなれば自民党の横暴は止められなくなります。 2つ目には新生「公明」として望む初の国政選挙であり、これに勝利して公明が日本の政治の中軸として国民のための政治を実現するためです。」・・・・・・・


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