★ひでさんの折々の記★

2013/11 実りの秋は双重の意義ある旅立ちの秋!
●11月27日(水)今日の愛知大学は午後の木漏れ日が校内に長い影を落とし、木々が色づき晩秋のたたずまい。そういえばもう11月の最終週。

 「地方財政論」も佳境に入ってきて「地方自治の財政基盤」。三位一体改革以降の我が国の分権化を主導する理念として「ローカル・オプティマ」論が貫かれてきたといえる。地域主権改革も「地域住民が自らの判断と責任において地域の諸課題に取り組む」という表現に見られるように、基本的にはローカルオプティマム論の延長線上にあるといえる。では日本分権改革推進会議が論じたように、日本においてはもはやナショナル・ミニマム保証は不要なのだろうか。それは否である・・・・。

●11月25日(月)奈良、京都「かやぶきの里」
 今にも雨が落ちてきそうな奈良の朝。奈良駅前を散策。昨日(11/24)は「地方政治研究実践講座」を奈良県王寺の地域交流センターで行った。熱心な受講者のお陰で無事終了。 「参加して本当に良かったです」と言っていただく一言が嬉しい。
 みんなと夕食を共にしながら懇談して、奈良駅近くのホテルへ。王寺から奈良行きに乗ったはずが、どうも停まる駅がおかしい。なんと「まほろぼ万葉線」?に乗ってしまっていました。おかけで15分で着くはずが1時間以上かかり、どっと疲れが。あとはホテルで爆睡。つかれもとれて心地よい朝です。

 奈良の帰りに、念願の京都の美山の「かやぶきの里」へ。奈良駅前から車で約3時間。京都縦貫道の園部インターをでてからも山道をトコトコ1時間。眼前に広がるのは「日本の原風景」。

 ゆるい傾斜地に50戸の集落。そのうち38戸がかやぶき屋根の建築で、集落のかやぶき建築数は岐阜県白川村、福島県大内宿に次いで3番目。江戸時代に建てられたものも多く、歴史的景観の保全と日常生活の維持が両立していることが何より、素晴らしい。

 昼食は村人が出資して作ったという「有限会社かやぶきの里」が経営する「お食事処きたむら」。美山のもりそばとミニ玉子丼を食べたが、地元のひらがいたまごを使った、玉子丼は絶品。「こんな玉子丼食べたことがない!」

 帰りは、どういうわけかカーナビがひと山越えて、峠を越えて、紅葉まっさかりの高尾嵐山を通って、京都南インターへ。このころから低気圧の影響か風雨が激しいなかを帰路に着いた。

●11月23日(土)、24日(日)豊橋、奈良で地方政治研究実践講座を開講しました。以下は参加者の声です。
・一般質問のやり方を始めて、学びました。実践していきたいと思います。
・介護保険について、その制度の発足の経過から学べてよかったです。
・こういう勉強を新人議員の時に受けたかったです。
・一般質問講座は勉強になりました。組み立てると言っても漠然としていましたが、PDCAの流れで組み立てる「質問シート」は使えそうです。
・「防災と地方財政」については単に命を守るという一点だけでなくまちづくりという観点でみていくことが重要である事が確認できました。

●11月20日(水)19日から4日間、青陵中学校校区の各小学校で「朝のあいさつ運動」が元気いっぱいにおこなわれた。校区自治会役員やPTA役員が通学路や学校門前で出向いて、子どもたちを出迎え。大きな声であいさつする子、ちょっとはにかみながらあいさつする子、まだ目が覚めないのか眠気眼の子・・。それぞれが多様な朝の表情を見せる。 ●11月19日(火)「女性が元気な愛知を目指して」県副知事吉本明子氏がスピーチ

 夜、豊橋市内で行われた第349回東三河産学官交流サロンは、愛知県副知事の吉本明子氏と愛知大学地域政策学部教授功刀(くぬぎ)由紀子氏のスピーチで、「元気な女性パワー」を印象付けた。

 なかでも7月に愛知県副知事に就任した吉本明子氏は「女性が元気に働き続けられる愛知を目指して」と題してスピーチした。  戦後の婦人参政権運動から話を始め、女性をはじめとする多様な視点を取り込むことで、イノベーションを起こし、高付加価値サービス・商品の開発、新規需要掘り起こしなどの可能性を話した。
 そして、出席者に企業関係者が多かったことから女性が能力を発揮できる、女性の能力を活かす企業風土の実現(ダイバーシイティ・マネージメント)を要請した。

 また女性の社会進出が進んでいる国ほど、合計特殊出生率も高い傾向にあることなどから「愛知県においても待機児童の解消などに向けた保育サービスの充実、女性の再就職・企業支援の拡充、ワークライフ・バランスの一層の取組強化などに取り組んでいきたい」とした。

●11月13日(水)今朝の東日新聞は11月3日に告示、10日に投開票が行われた新城市長選の総括記事を載せています。

 新城市は、新城市、鳳来町、作手村の新設合併によって8年前の平成17年10月1日に誕生。愛知県の東部、東三河の中央に位置し、東は静岡県に接しています。愛知県内2番目の広さとなる499平方キロメートルに、約5万2千人が暮らしています。

 財政力指数0.59、経常収支比率 88.0%減収補てん債特例分及び臨時財政対策債を経常一般財源等から除いた経常収支比率 94.1%

 □市長選結果
  穂積亮次(61) 無所属 現 14,724票
  山本拓哉(53) 無所属 新人 13,813票 投票率71.07%

 あえて、新聞には書かなかったのだが、二つの課題があります。穂積市長と山本拓哉氏の新庁舎をめぐる問題は、その本質は「人口減少社会の行財政運営はどうあるべきか」という問題です。

 穂積氏は新市役所を拠点に都市間競争に羽ばたこうとしている。山本氏は身の丈に合った、地味な行財政運営を言いたかったのではないだろうか。ここを山本氏が、もっときちんとアピールしていたら、結果は違っていたかもしれない。何せ、上述したように財政力指数0.59の新城市です。

 もう一つ、これはあえて新聞では書かなかったのですが(私も転勤できた人間だから、よそ者を嫌うとか、地類という言葉が嫌いだから)、県会議員も市長も旧鳳来町の人間でいいのかという地域エゴです。これを新新城はいつまで引きずるのでしょうか、いや、ずーっと引きずるのでしょう。ならば、いかにこの壁を穂積氏は打ち破るのかです。
 奥さんが東京の出版社の役員で金曜の夜は新城に戻ってくるという事でしたし、私も事務所でお会いして、一言二言会話しました。あるべき理想の夫婦像に見えますが、新城市民はそうとらえているでしょうか。新城に住んで新城の人々と気さくに野菜をもらったり、花を愛でたり、そういう普通の奥さんには映らないでしょう。

 少なくとも東三河5市の中で誰しもが認める、NO.1市長です。しかし、そのことと市長選に強い、あるいはまちづくりのリーダーにふさわしいということとイコールで結びつかないところに人生っておもしろい。

●11月11日(月)リュウマチの妻に代わって作る今朝の朝食は、さすがに二日目だけに、スムーズにいった。野菜も卵焼きも柿も、学習機能の高さに、我ながら感心!
 それにしても、昨夜は新城市長選と市議選の開票で「新城ヶ原の戦い済んで」を書くために一昨日は現職穂積市長と夜遅くに懇談インタビュー。  昨夜は落選した山本候補の事務所で敗戦の重苦しい時間を過ごし、市議選で18人中16位で当選した元東日新聞山崎祐一さんの当選を取材し、帰りに公明の鈴木真澄さんの事務所で、4位当選の本人と奥さん、息子さんと事務所の片づけをしているところへお邪魔したのが午前1時半。

 それから帰宅して、あれこれ、さらに残りの正座を30分、寝たのが3時。それでも朝食を作るために6時20分には台所にいた。
 何があっても、当たり前のような朝食の陰に、主婦たちの苦労があるのだと思い知らされた。

●11月10日(日)最近、リュウマチで手首が回らない妻に代わって、今朝は朝食を3人分作った。リンゴをむき、ブロッコリンやサツマイモを切ってうで、ハムを切り、そして盛り付け。その間に食パンを切り、トーストで焼いて、その間にコーヒを入れ、ばあさんにはミルクを温めて用意した。

 食事後は、皿洗いや片づけをしたつもりだが、教官から、パンの屑が付いたまま片づけたとか、まな板はたわしでしっかりあらわないと菌がついてると指摘あり。「ワイがお勝手やったのに文句言わんでも」と言い返したら「そういう考えが男女共同参画違反ではないのかね!元議員さん!」と言い返された。元議員の主婦業は大変である。

●11月8日(金)今朝は雲一つない青空が広がった。青森から視察に来た赤木議員をホテルへ迎えに行き、我が家で勤行、そして彼の念願だった三八朝市を案内。
そして、喫茶「参八通り」でモーニングコーヒー。先日の市民館祭りの作品が、いまはこの喫茶店に展示していただいている。

 これから市役所で豊橋の「ファシリティマネージメントについて」レクチャーを受ける。午後からは兵庫県明石市の教育行政の視察。そして、今日中に青森に帰るとか。

 それにしても、昨夜は一献傾け、語りあった。消費税の軽減税率、原発への対応、我が党のポスト50など、尽きなかった。「友 遠方より来たる また楽しからずや」 の時間を過ごすことができた。

●11月6日(水)午前中はわざわざ名古屋から元同僚議員が豊橋まで来てくれた。つのる話は多かった。元気で再会できたことをよろこびあった。

 午後からは愛知大学へ。「地方財政論」第7回の今日は「災害と地方財政」
災害対策は全国一律の画一的対策を施すことは必ずしも適切でなく、地方自治体の果たすべき役割の独自性と自治能力に注目しておくことが重要なのである。

 地域の自然環境
 都市農村構造
 居住様式
 防災への対応様式
 →地域特性⇒地方自治体の重要性

●11月3日(日)今日は地元校区の「市民館まつり」か終日、旭校区市民館で行われた。 二階では手芸や写真、絵画などか並べられて、日頃の成果が発表され、市民館前では焼きそば、ダンゴ、そしてカレーライスが500人分無料で振る舞われた。

 そして展示のなかに「朝市の詩」のバネルがある。私が24年間、「ひであきレポート」をくばりながら、撮影してきた朝市の変遷を写真と詩で表現して、人間の輝きを表しています。

 和室では芸能発表会が行われた。なかでも鈴木貞子さん他19名が、今年、富士山が世界遺産登録されたのを記念して「ふじの山」を手話を交えて合掌。また復興支援ソング「花は咲く」を会場の参加者と合掌し盛り上げた。  メンバーのほとんどが後期高齢者という、市内で一番高齢化率が高い校区を象徴するグループが、若々しい歌声を響かせた。

 実行委員長の大羽和雄旭校区市民館館長は「天気に恵まれ、子どもからお年寄りまで多くの皆さんに参加していただき、無事故で大成功の一日でした」と顔もほころび、行事を支えた役員の労をねぎらっていた。

●11月2日(土)今年、3回目の町内の資源回収。多くの人たちが手伝ってくれて、順調に回収できた。最終的に業者への売却代金の合計は8370円+消費税419円=8,789円。市からの奨励金合計は8,800円。合計17,589円。明細は以下。

回収品目 新聞 雑誌 段ボール アルミ缶 牛乳パック ボロ
重量 1910kg 570kg 270kg 30kg 10kg 10kg
売却単価 3円 1円 1円 40円 6円 0円
売却金額 5730円 570円 810円 1200円 60円 0円
市奨励金単価 3.5円 5円 5円 15円 5円 5円
予定奨励金 6685円 2850円 1350円 450円 50円 50円

●10月31日(木)一か月遅れの「弔 辞」

10月最後の日、私は知多まで行った。どうしても区切りをつけたかった。先輩の仏前で、奥様の前で一か月遅れの「弔辞」を読んだ。


 「〇〇先輩、先輩がお亡くなりになって一ヶ月が経ちます。この一ヶ月、私は悩みぬきました。先輩の旅立ちになぜ行かなかったのかと。長い間、先輩を介護された奥様が、亡くなられた直後に、わざわざお電話いただきましたのに、先輩の通夜、告別式が中部コマツ社友会総会と重なり、予定通りに四日市まで出向いてしまいました。そのことを悔やみ続けた一ヶ月でした。どうしても納得できなくて、一か月遅れの「弔辞」を先輩の霊前に捧げます。

 昭和46年、私が建設機械のトップメーカー「コマツ」ニ採用され、岐阜支店大垣営業所へ配属されたとき、営業のなんたるかも知らなかった私を、先輩はブルドーザ営業の基本を徹底的に教えて、鍛えていただきました。

(中略)
 私が昭和62年春、豊橋で、使命あって市議会議員となった時は、「おお、よう頑張ったなあ」と喜んでくださいました。以来、選挙のたびに達筆な文章で、激励し、当選を祝っていただきました。

 知多に住む息子さんを頼って、移住されてからも、「所長!」「先輩!」と訪ねて来てお会いするのが生きがいでした。その度ごとに先輩は「俺を訪ねてきてくれるのは、伊藤君だけだ」と再会を喜んでくださいました。

 先輩は、3年前からは寝たきりでした。先輩の身体がだんだん細くなっていく、縮こまっていく姿を見るのはつらかったです。

 今年の5月26日にお会いしたときは「所長!伊藤です。また頑張りましょう」と言うと、かすかに目が動くだけでした。「これが、最後かも」と思うと帰るのが辛く、先輩の家の陰で泣きました。

 先輩!先輩は私に営業の基本を叩き込みながら、人間の一番大事なことを教えていただきました。それは、どんな時でも人間を裏切るな、どんな時でも目標に向かって努力せよ!という事でした。

 私が24年間、転勤先の豊橋の地で市議会議員として過たずに貫き通せたことは、先輩の教えの賜物です。病に伏せても待っていて下さる先輩にお会いすることが私を律しました。

 私にとって、先輩はどこまでも誇れる先輩でした。企業戦士として生き切った先輩でした。文字通り輝かしく生きた丈夫。先輩、ありがとうございました。大好きなビールを存分に飲んでゆっくり休んでください。

 奥様、長い長い介護の毎日、本当にご苦労様でした。

 〇〇〇夫先輩へ         平成25年10月31日     伊藤 秀昭


 奥様も泣いておられた。そして、「ここまで良くしていただいて、主人も喜んでいると思います」と・・。 あとは言葉にならなかった。秋の陽が小さなプレハブの家に降り注いでいた。

●10月30日(水)  愛知大学地域研究センター研究員の私にとって、毎週水曜日は若い諸君と机を並べて、勉強できる貴重な90分。夏休み明けの9月18日からは西堀教授の「地方財政論」を学んでいる。第6回の今日は「地域経済と地方財政」
1.資本主義経済における地域経済の不均衡
2.地域経済格差に伴う地方税収力格差、財政力格差
3.財政力の弱い地域は、政府部門、財政システムによって支えられる
4.地域経済の格差是正、地域経済の発展戦略

 そこで、この夏、オープンカレッジに島根県から来た高校生との会話が紹介された。
 志望校は鳥取大学地域学部を目指すのだが、第二志望は愛知大学地域政策学部だという。将来は公務員となって少子高齢化時代の地域戦略を立案したいという殊勝な目標を持った高校生だったという。その彼に「島根県にスターバックスのお店が来ることを君はどう思うか」と尋ねたら「島根県にもおいしいコーヒーを出す喫茶店チェーンもありますから、別にスタバーのコーヒー店がなくてもいいです。そのほうが島根県らしい」です。
 何よりもスターバックスの本社は税金のかからないベイコン諸島にあるような会社は来なくていいと思います」と答えたという。

 授業が終わってから、「ひでレポ」を持って近くの東雲商店街を回った。商店街で話をしながら200セットを配るのに1時間半ほどかかったが、充実感があった。

 引退して2年半、商店主の高齢化も進み、シャッターガしまって閉店した店が新たに8軒。商店主だけでなく、商店街そのものが高齢化してきているのだ。大学で授業の感想として書いたが「資本主義経済は格差を生んでいくものであり、地域資源に格差がある以上、富める都市と貧しき都市の差はこれからも広がるだろう。その格差を埋めるための地方交付税制度にも限界がある。東京はオリンピック、地方はシャッター商店街は現実である」と書いたがその通りの現実を回った。

途中で、書道塾を営む85歳のおばあさん先生から「だんだん歩けなくなって、あなたの家までいけなくなったから、これを持って行ってと来年の干支の馬の色紙を下さった。

 学び、動き、心地よい秋の一日だった。


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