伊藤ひであきの視察報告

北米視察報告 ロス・サンディゴ(6/完)

 第11日目 1月25日(土)
 予定していた飛行がキャンセルとなり(こんな事はよくあることという)1時 間ほど遅れてデンバーを発ってカリフォルニア州ロサンゼルスへ、初めての雨そ れも終日。ロサンゼルス、サンタモニカ、ビバリーヒルズと専用バスで市街地視 察。かって13年前に訪れたときの印象をたどって重なり合う部分も多かった が、汚らしいロスが目に付くし、隆盛を誇っていた映画産業も下火、ホームレス がうろうろ。またこの4、5年で日本の駐在員が約2万人(家族を合わせれば8 万人)は帰ったという。クリントン政権が1番問題視しているのが麻薬、失業 率。この二つがここロスに集約しているという。元々はスペイン領、それだけに 3分の1はスペイン語が通用し、メキシコからの侵入者も多く治安も悪い要因と いう。日本人観光客がどこへ行っても一杯。リトル東京の日本人相手の「これ見 よがし」の商魂は淋しい。

 第12日目 1月26日(日)


サンディゴ動物園で

 専用バスで約2時間半、サンディエゴへ。あいにくの雨模様。サンディエゴ動 物園を視察。26万人のメンバーシップと寄付金とで運営しているという広大な 動植物園。熱帯雨林に囲まれてワニやニシキヘビ、そしてトラと生態系をより自 然に近い形でまとめ展示してある。またどの展示も動物の習性をうまく利用して 極端な囲いとか堀がなく日本の檻だけの動物園とは大きな違いがあり、科学的。 絶滅に近い動物をいかに繁殖させるかをもう一つの目的にしておりそのためにも 職員もチームで予算から運営までを担当し、専門的。スタッフのキャロル・ペン ナーさんの熱心な解説で充実した2時間。
昼食は軍港を望むレストランで。巨大 軍艦が並ぶのは壮観と同時に不気味。



ティファナの街

 午後、さらに南下して国境を越え、メキシコへ入り、TIJUANA(ティファナ) の街へ。風景は一変し、そこは時が止まったかと思うくらいの古く、汚く、貧困 のまち。物乞いの子供、道に座り込み紙コップで金をねだる家族連れの姿には言 葉がない。「社長!見るだけただよ」という日本語で呼びかける店員の目も鋭 く、行き交う車も前時代のもの。貧富の現実を国境を挟んで思い知らされる。

 夜、団長を囲んで最後の晩餐。皆、無事故で元気で走り抜けたUSAの2週間 に乾杯。27日(月)早朝、ロスを発ち、ポートランドで乗り換え、日本時間で 28日(火)午後5時着の名古屋空港へ

97/01/26(日) 21:37 伊藤 秀昭(GBH12013)
豊橋市議会北米視察団

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