伊藤ひであきの視察報告

北米視察報告 デンバー(5)

 第9日 1月23日(木)
ダラスを発って空路約2時間、コロラド州デンバーへ今回の北米視察のメイン行 事である豊橋自然史博物館と提携しているデンバー自然史博物館の表敬訪問のた めに訪れた。

 Mile High Cityの名の通り海抜1,6km(富士山の5合目位という)の高地にあ り、乾燥していて、気圧も低い。はるか彼方にはロッキー山脈の嶺々を望み、東 には果てしない大平原。アメリカはどこまで行ってもデッカク、その空間は想像 を絶する。金鉱の発見と共に歴史が始まり、その開拓史を望む古い西部の雰囲気 と興奮、そして近年はQueen City of the Plainsと呼ばれるようにエネルギー産 業の本拠地となり1300ものエネルギー関連会社が進出してきて、平均年齢29、5才 という若く活動的で教育水準の高い新しい西部の街。

 バスで郊外のレッドロック公園へ。太古の昔のプレートがぶつかりあいできた という文字通り赤い岩で壮大な公園。1万人収容の野外劇場までできていて「地 球不思議発見」の心境。


レッドストーン公園

 第10日 1月24日(金)
 デンバー自然史博物館で一日中、公式行事。
我が豊橋がこのデンバーの恐竜(アナトザウルス)の骨格を展示して、9年前、 自然史博物館をオープンさせた経過から交流が始まり、今回の訪問となったも の。またその何年も前からそのために尽力したガス田中さんも昨日から終日、同 行。豊橋のそれとは比べものにならないスケールの大きさ、グレードの高さには 圧倒される。年間180万人の人が訪れ、スタッフだけでも440人(内280 人がフルタイム勤務)の民間の博物館。市からは年間100万ドル、税金から5 00万ドルの補助があるが、入場料収入や寄付金で2300万ドルの年間予算で 運営しているという。それだけにマーケッティングやデベロップメントに長期計 画や戦略と共にシビアなビジネス感覚を発揮し、よりインタラクティブなまた技 術的テクノロジーの高いところをめざしてのコンセプトはさすがという以外にな い。民活というシステムがこちらでは当たり前に機構そのものに組み込まれてい て、甘えはない。


デンバー自然史博物館にて

昨年秋から展示のプレヒストリックジャーニー(太古の旅)というジオラマ展 示はまた壮観です。より科学的により興味深く、動物の生態やインディアンの生 活を大きなジオラマで再現する技術は完璧。レイリーンデカチュール女性館長や リチャードスタッキー主任学芸員はじめ多くのスタッフと親切なボランティア (中には94才の女性もいる)の笑顔で古生代研究の充実した一日を過ごすこと ができた。感謝。

97/01/25(土) 6:41 伊藤 秀昭(GBH12013)
豊橋市議会北米視察団

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