伊藤ひであきの視察報告

北米視察報告(4)

 第8日 1月22日(水)
 やっと、アメリカの時間、リズムになれてきて夜はぐっすり眠れるようになっ た、というか食生活が体に合うようになってきた。

 アトランタを発って空路ダラスへ。アメリカで人口2番目のテキサス州(2000 万人)、面積も日本が二つはいる面積で2番目、その中心地ダラスは人口100 万人。196社の日本企業、1500人の在留邦人。いわゆる放牧や綿花のテキ サスの面影は少なくないが、ハイテク産業の拠点が成田空港の7倍もあるという ダラス空港の周辺一帯に広大に広がるこれがラスコイナスという新産業エリア。 セブン・イレブン本社、CANON、NEC、日立、パナソニック・・・

 通訳の木俣女史の歯切れのよい日本語で流通が専門という見識で日米経済比較 が語られる。アメリカは86年に石油産業の不況から経済がおちこんで、混乱し たがコンピュータで経済が復権しつつあるという。日本経済も約10年遅れて落 ち込んでいる。しかし日本経済が持ち直すのは難しいとアメリカでは見られてい る。

その理由は
1)アメリカやヨーロッパは21世紀に向かってシステムがコンピュータ化さ れ、効率的なシステムができあがっている。コンピュータができないと仕事がな い。日本には今だに昔のシステムでやっている。
2)日本は大会社が人を雇いすぎている。例えばアメリカではIBMが4000 人の首を切った、となるとそういう会社の株が上がる。こういうことは日本では 考えられない。終身雇用が根深いし、平均収入が高すぎるし、公共料金も高い。
3)アメリカは中国とは戦争しない、うまくやっていく。問題は日本と中国の関 係でいつまでも敵がい心があってギスギスしている。どっちの国も日本は敵だ。 4)この2年間でアメリカはインターネットが経済の仕組みの中に組み込まれ、 メーカーとユーザーが直接結ばれ、仲買人やセールスマンが必要なくなり、経営 が簡素になっている。こうしたことは日本では人間関係が強くできないのではな いか。

 1963年11月22日(当時、自分は高校生であり、サッカーの試合に集ま った大垣駅のテレビでみた)あの衝撃的なダラスの熱い日、ケネディ大統領が暗 殺されたエリアに立ってみた。何もなかったように車や人が行き交う歴史の現場 は重い。


ケネディ記念広場にて

 ダラスの自然史博物館でしばしテキサスの古生代のでっかいマンモスなどの骨 格と対面。

97/01/23(木) 7:27 伊藤 秀昭(GBH12013)
豊橋市議会北米視察団

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