伊藤ひであきの市政報告

98年9月 予算委員会の質疑から 我々は何故賛成したか 98.09.14

 9月14日(月)予算特別委員会には3,490,472千円の補正予算が上程され ており、その中で

1.資源化センター施設整備事業費の年割額の変更予算
2.契約案件で資源化センターごみ処理施設更新工事請負契約について
3.「次期焼却炉導入について再検討する事」を目的とした請願
もまとめて審議される事になった。

 冒頭、市長から発言があり、新たな追加担保と契約にあたっての新たな確認 事項が発表された。

1.担保保証の追加事項について
  1、事由

   (1)期間  施設引き波し後1年以内
   (2)内容  三井造船(株)の責任による重大な故障、事故等によって、施設の安全かつ安定稼働が達成できず、改善の見込みが認められないとき
2、措置
(1)契約が履行されなかったものとみなす
(2)支払われた工事請負代金の返還
(3)三井造船(株)によって原状回復及び損害賠償
(4)ごみ処理については、確認事項覚書第3項を準用

2.フィルトプラントの事故原因発表で、プロセスや機械の基本性能に欠陥が ある事が認められた時には契約を解除する事にした。

の二つについて発表があった。

これを、どうとらえるかは判断は分かれる所でもあったが、
 少なくとも 2.の「フィルトプラントの原因発表で、基本性能に欠陥があ る事が認められた時には契約を解除する事にした」の部分は、伊藤 秀昭が9 日の一般質問で「立ち止まる勇気」と三度迫ったことへの回答である。

 「フィルトプラントの公的調査結果がでるまで継続審査」の動議を出そうと していた思惑は崩れた。そこまでの条件でやろうとするメーカーの姿勢と、こ こまで条件をつけさせてでも導入しようとする市長の姿勢・・・・・

 よって、午後10時から始まった予算委員会で、午後6時頃からの伊藤秀昭 の質疑はかなり、ニュアンスが違ってきた。

<< 質疑内容と答弁の概要 >>

1.宿題二つ
 a.5年目以降の重大トラブルについてのメンテナンスはメーカーがやると して、その間のごみ処理も当然、メーカーがすべきでないのか。
 b.性能保証事項の中に年間稼働日数を明示できるか。

 (答弁)  a.それ以上の担保を求めるのは無理だと考えている。  b.覚書運用規程の中には、明確に305日の稼働日数を明示する。
2.一般質問での残りの問題  a.資源化センターの逼迫に答えて「ごみ減量緊急宣言」はやるのか、やら ないのか

 (答弁)ごみ減量推進協議会もあり今後早急に検討していく。
 b.奇々怪々の事故原因になったワイヤの現場写真を入手して、公開する事

 (答弁)すみやかに現地から取り寄せ、公開する。
3.入札に関して  今回の入札が従来と大きく違うのは実施設計書は後から作るということ。前例のない高度ごみ処理システムがどういう形で入札されたのか解らないので以下質問する。
a.全体の86% 実に150億円を越える直接工事費の見積もりを三井から徴収されたと思うが、その見積書は実施設計書もないまま誰が、どのようにしてチェックしたのか。正当性を判断できる物差しは何か

(答弁)見積仕様書に基づき、判断した。少なくとも八女清掃組合の前例は一つある。
b.当局は予定価格を設定して、入札に臨んだと思うが、どういう根拠に基づき予定価格を設定したか

(答弁)入札運用条例、44条の2項に従い、物価の状況、工事の期間、難易度などから判断した。
c.今回、新たに追加担保が設定された。それでも契約金額が変わらないのはなぜか。

(答弁)三井本社のこのプロジェクト成功への意志である。
4.以下の場合についての当局の判断を改めて確認する。
a.一歩進めたとして、ドイツの公的機関の発表、厚生省の外交ルートでの調査結果も同じことになると思うが、根本的な構造上の欠陥が指摘された場合

(答弁)冒頭の説明(市長)でも申し上げたとおり、フィルトプラントにおけ る8月12日の事故に関する公的機関の調査により、このプロセス自体が基本的に都市ごみの処理には適さないとされ、かつ、改善の見込みがなく、結果的に、本市が導入を予定している焼却施設について、契約の目的が達し得ないことが明確になった場合には、契約を解除することで三井造船(株)と合意をしております。
b.フィルトプラントが連続稼動の試運転ができなく、引き取られなくなった時の判断。

 (答弁)引き取られなくなった場合の理由により判断をすることになろうかと思いますが、基本的には、本市が導入を予定している焼却施設について、契約の目的が達し得ないことが明確になったかどうかで判断をしたいと考えております。
c.2年先行する八女の試運転で重大な横造上の欠陥が指摘された時の判断。

 (答弁)先の一般質問でも答弁をしたように、仮に八女西部のプラントがうまくいかない、何かトラブルがあるというような状況になった場合には、その内容を十分調査し、そのことが、重大な模造上の欠陥であり本市のプラントにも影響を及ぽすようなものと判断され、本市の契約の履行が見込めないというようなことが確認されれば、それなりの措置を取らざるを得ない。

公明市議団(4人)としては、言うべき事は十分、主張し、提案もして論議してきた。その上での、この質問を通じて、一定の成功させるための仕組み作りができたと判断し、賛成した。


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