伊藤ひであきの市政報告

98年3月定例市議会 「焼却炉問題 4.リスク回避の契約について」98.03.09

 さる、3月9日に行った3月定例市議会代表質問で取り上げた項目のうち、「焼却炉問題 4。 リスク回避の契約について」その質問と答弁の経過をお伝えします。
第一問質問要旨

 随意契約に対する不安も寄せられている。どのような契約行為でリスクを回避 し、市民の不安を解消しようとするのか伺いたい。

 第一問 答弁趣旨 市長

 決定をさせていただいた熱分解+高温燃焼溶融炉は、国内において、現在、 実機炉が建設中であり、また、ドイツにおいては実機炉が試運転中でありま すが、次世代型といわれるように、新しいが故に実証牲がないということか ら、一部の市民の方が不安を持っておられることと思います。

 このような市民の不安を解消するためにも、焼却炉建設に向けての契約要 件に、通常の保証のほか、実証牲が乏しいが故のコスト保証とか、稼働保証 といった特別な担保保証も取り付けてまいりたいと考えております。

第二問 質問趣旨

 BOT(Build.Operate.Transufer)方式というのがあります。これは新規開発途上 の施設を採用する場合、一定期間はメーカーが責任運転を行い、その期間の費用 はその利用料金で運営し、公共機関に移管する事業方式で、第3者機関で性能保 証書、契約書を作成し、引き渡しの判定をその機関に委ねて行う方式です。検討 したらどうでしょうか。

 それから、いづれにしても、失敗させないスキームを作ればいいわけです。1 号機なのですから、機械の仕様については、仕様をクリアできなければ、業者責 任で完全に元どおり撤去して、さらに損害賠償もさせるような契約条件にすれば いいだけです。もう一つ、この間のごみ処理もメーカー側で一切責任を持つと言 う契約にすればいいだけです。随意契約のメリットを生かすという答弁が再三な されていますが、条件に合わなければ「買わない」と言えばいいわけですが、 「更新 待った無し」のスケジュールが詰まっている中で、1社しかないと言い 事は、「売らない」と言われれば、逆にこちらには弱みにもなります。長年、営 業の場にいた経験から申し上げますが、どうか交渉毎は、強気で、何もかもぶっ 壊す覚悟で堂々と臨んで頂きたい。考え方を聞かせて下さい。

 インターネットに寄せられた意見の中にはこんなのもあったのでご紹介します。 リスクを冒して1号機を動かす共同開発者として、得られる運転ノウハウをメ− カ−に還元する代りに、今後20年間に国内で販売する三井炉の契約価格の1%を ロ−ヤリティとして寄越せ、などと言う契約条件はあり得るのでは ご所見を伺 いたい

 第二問 答弁趣旨 市長

 まず、ご提案のあったBOT方式は、新規開発途上の施設を採用する場 合ということでありますが、今回、採択致しております熱分解+高温燃焼 炉は、すでにプロセス、システムとも確認済みの焼却炉であることはご承 知のとおりであります。また、国庫補助事業としてどうか、自治体のごみ 処理としてはどうかなどの旋問点も多く、ご趣旨をよく勉強をさせていた だきたいと考えております。

 また交渉に当たっては全力でさせていただきたい

 次のご提案であります。今回の事業におけます工事契約の関 係は、発注者と工事請負者の関係であると理解をしているところでありま す。従いまして、共同開発者となり得るのかなど少しとらえ方が難しいの ではないかとは思いますが、ただ、大変ユニークなご提案でもありますの で、今後、交渉の席で、話題として取り上げてみることも含め、良く勉強 させていただきたいと思います。


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