伊藤ひであきの市政報告

98年3月定例市議会 「焼却炉問題 3.550トンへの増炉について」98.03.09

  さる、3月9日に行った3月定例市議会代表質問で取り上げた項目のうち、「焼却炉問題 3。 550トンに増炉するのかについて」その質問と答弁の経過をお伝えします。
第一問質問要旨

 リサイクル社会に向かう時代に、計550トン炉に増大する事への市民の疑問も 根強い。この認識と対応について

 第一問 答弁趣旨 市長

 今回の更新計画は、ごみゼロ社会を目指し、廃棄物の抑制に努め、リサイ クル可能なものを極力リサイクルを行うなど、廃棄物循環型社会の実現めざ し、国庫補助対象施設として整備するものであります。よって、焼却炉の規 模算定に必要となるごみ量の将来予測は、厚生省部長通知によるごみ処理施 設構造指針に基づき行っております。

   過去の実績から人口及びごみ量を予測する中で、ごみ減量分、資源化分も 勘案し、最終的な計画目標年次のごみ量の算定を行っており、適正な規模で あると認識をいたしております。

 なお、この焼却炉競模の中には3号炉焼却灰及びし尿汚泥も含んだ内容と なっていることを申し添えておきます。

第二問 質問趣旨

 答弁にありました厚生省部長通知 ごみ処理施設構造指針の勉強もさせて頂き ました。計画年間日平均処理量は計画目標年次における年間平均処理量の日量換 算値とし、計画1人1日平均排出量に計画収集人口を乗じて求めた量に、計画直 接搬入量を加算して求めた量とする。という方程式があって、その項目毎に明確 に決まりがある。そこから550トンがはじき出され、3号炉の150トンを引き算 して400トンとなってくる。それでこの数字で整備計画書が作成され、この1年 厚生省と詰めてきて、国県の補助内容も明確になり、今回の事業化予算となった。 すなわち、この数字、合わせて550トンは厚生省のごみ処理施設構造指針にかな っている。適切な規模と認められた、間違いはない。ということ

 それでも、リサイクル社会に向かうのに、循環型社会を作らなければならない のに、少子化社会に向かっていくのに、「なぜ現在よりも150トンも増やす事に なるのか」という素朴な疑問は残る。本当にごみは減らせないのか。リサイクル で減らせないのか。

 市民団体の「横浜ごみを考える連絡会」では、市のごみを100%リサイクル するプランを作り上げた。
 東京都東村山市では市と市民が同じテーブルについて、ごみを燃やさない、埋 めない方法を話し合っている。
 アサヒビールは今年中に9つの全工場で「ごみゼロ」を達成する。こういう動 きが一杯ある。
 市民と共に、それこそ市民の参加から、協働で豊橋市内の隅々で「ゴミ減量」 をテーマに様々なグループにモデル的に取り組んでもらったらどうか。特に実際 にゴミを出すのはほとんどが女性です。それにダイオキシンなどによってからだ が犯されれば、女性の「リプロダクティブ・ヘルス・ライツ」――生殖に関する 健康を保つ権利が侵されます。女性にとって、環境問題は本能的に切実なんです。 それで、例えば全国的に行われているように、市営団地には大型生ゴミ処理機を 置いて、堆肥を作る実験を始める。また、市民一人一人から行動してもらうテー マを決めてもらう。今日は買い物袋を持って買い物に行く日。今月はビールを買 う時はビンビールを買い、酒屋さんにビンを返しに行く月、というように具体的 PR活動はどうだろうか。

 それで提案、
(1)ごみ減量モデル事業の積極的推進と提案活動をグループや個人から幅広く募 集する、広報する

(2)環境事業部に女性の管理職、女性の職員を増大し、女性の側から施策の企画・ 立案を行う

(3)ペットボトルの回収も始まるが、市職員の作業着、ワイシャツなどはペット ボトルの再生品を積極的に使う。

  (4)そして、3号炉を検討する平成20年頃には、現在の150トンが120トンに できる、100トンにできるという結果を市民と共にだせるような次世代型減量計 画をつくったらどうか。考えをお聞かせ願いたい。

  第二問 答弁趣旨 市長

 ゴミの滅量が、そのまま環境への負荷の低減につながっていくことから考 えましても、その対策は極めて重要な部分であります。

 環境基本計画におきましては、環境の保全に関連する施策の全体を体系づ けて整理しながら、その中の「循環型社会の形成」としての分野に関連する 施策のひとつとして、ゴミの滅量やリサイクルの推進についての検討を進め ていくことになるものと考えております。

 また、環境基本計画の検討と並行しまして、環境配慮のための指針づくり も行っていくこととしております。これらの積極的な活用を図りながら、総 合的に環境保全施策を推進していく予定でありますので、ご理解をお願いい たします。


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