伊藤ひであきの視察報告

◎中国訪問記◎(2) 南通にて 97・11・07

11月7日(金) 南通での公式行事が一日中続く。
 午前9時 南通市人民政府を表敬訪問。程亜民市長以下、人民政府の皆さんが 熱烈歓迎。人民政府の貴賓室で程亜民市長「半月前に豊橋市を訪問させていただ いたおり、豊橋祭りに参加している市民の皆さんの嬉々とした表情に接し、大変 嬉しく思った。子どもの教育に力を入れている市だと実感しました。この十年、 民間レベルで教育文化交流を深めてきましたが、これからは農業、経済交流を更 に進めていきたい」

 南通は8000平方km、785万の人口。6つの県と4つの区で成り立ち、市内の人 口は62万人。発展途上の街で農業が基幹産業で、工業の基礎もある。南通の紡績 業は中国近代化の象徴。外資系企業も2300社進出し、日系企業も300社進出して いる。
「南に長江ー黄金水路、東に黄河ー黄金の海岸を控えた立地を生かし、インフラ 整備に力を入れている。上海と南通の距離を短縮するためにトンネルも考えてい る」と躍動する大南通への意気込みは強い。

 見学した南通港のコンテナ埠頭では豊橋と南通の定期航路の開設の要望が強か った。観光地でもある狼山では多くの市民が参拝に訪れにぎわっていた。

 午後からは開発区を訪問。中国政府からのサポート、財政金融の優遇措置、イ ンフラ整備を三点セットに外資獲得の熱気が伝わってくる。同区域にある東レ工 場を視察。1km四方の広大な地域での工場建設も行われていて、2年前から1期 工場が稼動、東レの責任者小島氏に「現地の責任者として何が一番問題ですか」 とお尋ねしたら「時々に税制が変わる事が困る」とのこと。同行の神野会頭に 「企業人としてはどう考えますか」とお尋ねしたら「中国の、南通の人口を考え れば投資の魅力はある。発展途上の国だけにリスクもあるが、それらも十分覚悟 して進出できれば可能性は高い」とのこと。

 最後の視察は文峰堂で行われている豊橋・南通の書道写真展。半月前、来豊さ れた陳雲(南通市書道家協会主席)女史にも再会できた。

 夜は豊橋からの約100人の市民友好団の一行とともに交流会。「星影のワル ツ」の大合唱が南通飯店に響き渡った。

南通市・豊橋市友好都市提携10周年記念

豊橋市友好訪問団   伊藤 秀昭


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