市民の皆さんからのご質問にお答えします

大阪の児童殺傷事件対策について 2001.6.12

Q:<市民の方からのMAIL>6月8日、大阪府池田市で起こった児童殺傷事件はあまりにも悲惨です。今回の事件がおきた背景について、考えると、学校の無防備体制があげられます。
 開かれた学校をのぞむあまりにあまりにも無防備になりすぎたと言えます。入ろうと思えば、どこからでも侵入ができます。保育園・幼稚園・小学校・中学校・高校・専門学校・大学・養護学校など多くの教育機関において、危機管理がなおざりにされてきた結果だと思います。

 特に小学校などは、生徒は弱者であり、教師も女性の比率が高い訳です。教員が、どうして子どもたちを守ることができましょうか。

 それで私は利便性よりも子どもの生命のほうが大切ですから校門と校舎の施錠を提案します。これはすぐにでも徹底できます
また、今回の事件は警察官が到着する前に子どもが殺されたという実態です。そのための警備員の常駐や乗り越えられないような塀をつくることも考えるべきです。

 学校では精一杯の努力をしても、限度があります。子どもたちが安全に学校生活を送ることができるように、政治と行政の力で具体的な対策をお願いします。


伊藤ひであきの返信:MAILいただきました。今回の大阪教育大学付属小学校において8人もの明日を担う子供たちがたった一人の精神障害者によって、殺されてしまったのはあまりにも悲惨です。
 ただ、今回の事件で精神障害者がノーマライゼーションの熟成と共に、一般社会で同じように働いて行ける社会。
 今回の事件で、社会に地域に開かれた学校作りへの動きにブレーキをかける事になっていいのか、どうか
 ご指摘のような、防護対策を取る事が考えられる事ですが、最低限の危機管理では、今回のような事件は防ぐ事はできないのも現実ですし、子供たちはあまりにも無防備です。またその対応を教師に求めることも不可能です。

 難しい・・といっていては何も変わりません。安全神話が崩れた日本社会の中で、学校の危機管理がどうあるべきか、政治に携わる人間として、曖昧は許されません。

 この問題を議題に6月21日の午前10時から、福祉教育委員会が開かれますので、議論を通じて、貴方の真剣な訴えを反映させていただきます。


****参考****
●大阪府池田市の小学校で起きた無差別殺傷事件で豊橋市教育委員会では6月8日、不審者が校内に入った場合の対応を、もう一度再確認して欲しいと、市内の全ての小中学校に指示した。

●大阪の児童殺傷事件対策で公明党神崎代表の提案要旨

<被害児童らに万全のケア体制を>
 児童、家族、教員らの心のケアに精神科医など専門家を派遣するなど、十分な相談、アドバイス、処置ができるよう、国として万全のケア体制をとってもらいたい。

<全国の小・中学校や幼稚園・保育園の安全管理に全力を>
1.警備体制の早急な強化
 学校等の安全管理体制を総点検するとともに、その安全の確保のため、米国では民間警備会社のガードマンを配置する「スクールポリス」というシステムが普及しているが、民間警備会社や退職警察官の活用なども含めた警備体制の強化を早急に検討すべきである。
2.地域に学校安全対策協議会の設置を
 児童生徒の保護者、自治会など地域住民、市町村・児童相談所・警察など地域の諸機関が、学校等と協力し合う「学校安全対策協議会」を設置し、日常的に地域ぐるみで学校の安全を確保していく体制をつくるべきである。

<精神医療のあり方>
 安易な措置入院強化、隔離主義はあってはならないと考える。
 一方、精神障害者に対しては、人権の配慮につとめ、本人や家族を孤立させないで、社会・地域で支えていくことが重要であり、医療福祉制度の見直しや地域での相談センターの設置などを早急に検討すべきである。

 


ホームページに戻る 「質問に答えて」メニュー