伊藤ひであきの市政報告

2000年3月議会 予算委員会のポイント(補正)

**3/10 12:33 最終 (;_;) **


1.公共交通機関対策費(△21,904円)について

この予算の減額は議決済みの12年度当初予算のうちのバス活性化システム整備費等補助金(17,714千円)鉄道軌道近代化設備整備費補助金(4,190千円)総事業費219,040千円の事業実施を見送った事による減額行為である。

 当初、バスと市電の両方で使えるプリベイドカードの開発を見込んでいたが、時代はICカードの流れであり、再検討する事になったのと国からの補助金が14,000千円減額される事になった。この両面から、減額処理する事になった。

@プリベイドカードは遠州鉄道、名鉄、名古屋市営交通バスで既に使われている。ICカードは都営地下鉄、都営バス、東急トランセ、静岡県豊田町営バス等で使われている。どちらも具体化されている。当初予算を計上する段階、すなわち昨年の予算編成でどのような精査・査定が行われて、予算上程となったのか。上程過程のどこに問題があったのか。

A民設公営化論まであって、公共交通に対する取組みが活発に始まっている豊橋で、国の補助が14,000千円減額されたなら、事業者(豊橋鉄道)と市とで協議し更に負担してでも開発運用しようとしなかったのか

Bプリベイドカードでは専用機器を通さなければならない。ICカードだと機械に見せるだけでいい。当然、メリット、デメリット両面ある。両方のカードの運用事例もある訳だから、判断できたはずである。わずか1年で、ICカードが時代の流れであるから再検討というのはいかがなものか。事業者の情報収集能力が怠慢であったとしか思えない。こういう業者と豊橋の公共交通の展望が開けるのか見解を聞きたい。

2.介護保険円滑導入基金積立金(1,825,061千円)について

この予算は4/1からの介護保険の介護保険料が第一号保険料が6ヶ月間徴収せず、さらに1年間は半額徴収となる。この財源は国が負担する。

@保換料を半年凍結した理由は

a.介護保険の円滑な実施のため、サービスを先行させ、保険料あってサービスなし、の市町村がなくなるようにする。

b.高齢者にとって保険料が高すぎる現行制度を改正する必要がある.サービスに対する自己負担も低所得者には軽減する。

c.現在の景気動向からみて、来年4月からの保険料徴収は、国内消費の低下を招く可能性がある。平成9年の医療費引き上げが、景気回復の腰折れを誘発し、今日に至っている。

というのが理由である。豊橋のように木目細かく取り組んできた地域においてもディサービスの供給率は77.1%である。

 所が、この事は「自治の侵害であり、国と地方のあり方を逆行させるものだ」という論議が12月議会と本議会の本会議場であった。優先されるべきは負担する側の65歳以上のお年寄りの側に立って介護保険を考える事である。NHKの世論調査でも軽減措置については52%が必要と答え、必要ないは36%を大きく上回った。公的介護保険制度は地方自治上での自治事務である事は替わりないが、こうした減額処置に対する市長の認識を聞きたい。

A厚生省出現率を全部加算すると8.64%である。すなわち65歳以上のお年寄りの1割に満たない高齢者が受ける介護サービスのために、介護保険料負担が発生する。その介護保険料は豊橋の場合、標準世帯で2,757円である。なぜ、2,757円という高額になったか。介護保険料が高くなった最大の原因は、医療制度の改革を放置し、本来、医療保険で賄うべき分野に利用されるからである。
 また、特養など施設での介護は、保険よりも税で賄うべき分野である。この法律が目的とする在宅介護の部分のみを介護保険にすれば、保険料も1/4となり、月額700円前後となるという説もある。こうした面から、介護保険は税で行うべきだと私は今でも思っている。  自自公三党は1年かけて、財源のあり方や利用者の負担軽減などで介護保険法を抜本的に見直し、国民により安心してもらえる制度の実現を目指そうとしている。市長の認識を聞きたい。

Bこうした保険料徴収の変更部分もふくめ、再度、市民に徹底する必要がある。どのような手立てを考えているか。(本会議で介護保険が始まり、一段落したら、もう一度市民への説明会を開くという。解りやすい利用の手引き、文部省が作ったビデオでなく、吉本興業が作ったビデオ、時には「介護漫才」時には「寸劇 寝たきりになった水戸黄門」と楽しくやってもらいたい。昨年の市民への説明会は堅くて、暗くて、顔はこわばって、おもしろくなかった。これからの介護保険課は笑顔と芸が必要だと思うと申し上げたが、対応を聞きたい。)

3.三河材流通加工センター建設事業補助金(1,262千円)・及び二川駅整備事業関連の繰越明許について

この予算は同建設用地の法面の地滑り工事の追加によるものである。また二川駅関連工事でもJRのケーブルの関係で338,900千円の繰越明許が行われている。

@本来、工事施工以前の問題であり、何のための地質調査も含めた測量、設計であるのか、ここらの基本的な事は不可抗力なのか、怠慢なのか

4.消防水利整備費 防火水槽設置工事 5ヶ所(39,100千円)

この予算は二次補正の前倒しで防火水槽を設置するもの。

@阪神大震災から5年。あの惨劇を風化させてならない。そのために消火栓だけあって防火水槽がない所を順次工事を行っていくという。
消火栓はいくつあるか。私設も含めて5,612本。防火水槽はどれだけあるか。大小併せて951本。そ差は4661本と気が遠くなるような数字である。現在、どのような考え方で260kuの広い豊橋市を防災に強い街にするために、この消防水利整備を行っているか。また、その構造についてはどのような設計で、その設計はどのような震度を想定しているか。

A豊橋には、豊川放水路、豊川、朝倉川、梅田川を始め、ため池も多くある。これらの自然水利の利用をどのように考えているか。

5.住宅維持管理費 338,460千円 について

この予算は昭和53年から3年計画で建てられた15棟の西部住宅を防水工事を中心に改修するものである。

@昭和47年から5年計画で建てられた柳原住宅の工事が終わり、心理的効果も狙って個性的な外壁デザインが施された。「子供は元気に、お年寄りは明るくなる」の目的は達せられたか、どうかは別として、奥さんとご主人は不満だった。

a.奥さんは、工事中どうしても洗濯物とか、窓から覗かれているのではないかという心理的圧迫感があった。これをどうする。

b.ご主人は、外壁は立派になるが、長年住んでると、内装もいたんできて、何とかして欲しい。入居替えがある部屋はその度毎に、修繕されるが、長年住んでる部屋はその機会もない。何とかして欲しい。古い団地の内部総点検も必要ではないか。


6.菰口町・旭町1号線 28,000千円 八町通・魚町26号線 50,000千円 について

賑わい復活めざし、イメージアップ大作戦が行われている。景観地区指定も行われ、街づくりへの住民参加が様々に試みられているが

@それでも「すっきりしたが住民は不満」という。「意見を反映してもらえない」という住民と「ブロックの高さは交通安全上やむを得ない」と市は答えているという。市内には沢山の商店街があり、それら商店街からは、「なぜあれほど税金をつぎ込むのか」という意見もある。住民参加の街づくりの課題は何か。


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