伊藤ひであきの市政報告

2000年3月定例市議会 代表質問 「新年度予算編成と重要課題について」

議長のお許しを得て、公明党豊橋市議団を代表し、早速質問に入らせていただきます。

 3月3日、早朝、私は豊川のある電器店に向っていました。3980円でパソコンを手に入れるためです。所が正岡橋にさしかかってからは渋滞でほとんど動かず。9時過ぎやっとたどりついたがすでに駐車場は一杯。いらいらしながら交通整理のガードマンに聞いた。
「おじさん、4千円で買えるパソコンはもうだめかねー」
「何を寝ぼけた事いっとる。カタログ見てきたか」
「カタログを見て、整理券が配られる9時を目処に来たんやがなん」
「その前に3月2日の9時と書いてあったのが、気がつかなかったのか」
「はあ、何や、昨日の事やったのですか」
「あたりまえや、昨日の9時にそのパソコン10台のために、すでに80人が来とったでー。大体2日も3日も前から、大阪や東京から買い物客が、マイクロバスで泊りがけで押しかけてるのに、開店当日の1時間前くらいに来て、目玉商品が手に入ると考えとるとは何たる世間知らずや」と笑われました。
また、それに対抗する牟呂町の電器店が値引きの大型チラシ。かくて市民は西へ北へ走り回る週末でした。

 昨年暮、テレビ「愛の貧乏脱出大作戦」で紹介された豊橋のケーキ屋さん。
マスターが言う。「売れないながらもケーキ職人としての最低限の誇りがあった。でもズタズタに叩き落とされた。東京目黒区自由が丘の競争の激しいケーキ屋さんで修行した時、仕事に対する己の甘さを否というほど思い知らされた。店を始めた頃の徹夜で真剣にケーキを作っていた原点を忘れた時から堕落が始まっていた」としみじみ言う。
 かくして、週末になると西岩田のその店の前の道路は今だにチョコレートケーキ「自由が丘」を買い求める客で渋滞が続いている。

 雨が降って、オープン戦が中止になっても松阪の姿を見たさに多くの市民が岩田球場に駆けつける。

 一方、細江町気賀の「うなぎやさん」では2時間待ちでも豊橋市民が次から次へと押しかけている。

 家族連れで長野県境の「こまどりの湯」や「おきよめの湯」に向って多くの豊橋市民が車を走らせる。

 かくして、豊橋市内の先の週末は大渋滞。

時代は音を立てて変わっている。市民は柔軟に対応しようとしている。

 目を、社会に転ずれば、警察官を取り締まる警察官が警察官に取り締まられ、生徒に身だしなみを教える教師が生徒とみだらな行為にふけり生徒から登校拒否され、住民意志を反映する議会が住民投票の結果におののき、万博問題に至っては、県議会でなくフランスの万博本部の指摘で上や下やの大騒ぎ。何たる体たらく。

 何のためという原点を忘れ、堕落が続くと、戦後営々と築き上げらた社会の仕組みがとめどもなく崩壊していく。しかも、それは一定の方向性もないから、バラバラと飛び散り「衰退の加速」を早めるばかり。 そして人間は太陽に背を向け、陰へ、暗闇へと進んでいく。

 迎えた新たなるミレニアム。長引く景気の低迷に地方財政は逼迫し、中小企業は持ちこたえられず、市民は新たに始まる介護保険が解らず疑心暗鬼。当然、次代を担う子供たちの目は曇り・・。扇屋一心堂のあすかのような「夢」が描けない。

 国でも地方でも政治に携わるものの使命と責任は重大であります。社会的な「安全装置」をしっかりと再構築しなければ、この凋落に歯止めがかかりません。そして暗闇に向う人間に再び精神の力を開花させ、変革を目指す人々の連帯を強めながら、地道なエンパワーメントの実践に取り組みながら「新しい現実」を生み出す挑戦を開始する事です。

 こうした中で中核市2年目、早川市政4年目の今、「豊橋の進むべき道筋を確かなものにする」ために編成されたという新年度予算。いうまでもなく予算案は市長の公約の青写真であり、街づくりの設計書であります。

 新世紀の開幕を目前に「もっと豊橋、ずっと豊橋」と市民が誇りに思える街づくりをどのようになされようとしているのか、以下、4年間の総括をしながら、新年度予算編成と当面する市政の重要課題について市長にお伺いいたします。

(1)新千年紀(ミレニアム)、中核市移行2年目、早川市政4年目の新年度予算編成の目指すものは何か伺います。

(2)「豊橋の再生」、これは早川市政の重要な課題でした。「入札制度の改革」「開かれた市政の展開」についてその総括をお伺いいたします。

(3)豊橋市介護保険の力点はどこにあり、どのような介護地域を作ろうとしているのかお伺いいたします。

(4)機構改革、行政評価システム、人事管理制度、行政情報管理システム、ISO14001などの取組みでどのような行政体を目指すのかお伺いします。

(5)次世代型焼却炉の建設の中で取り組むべき市民的課題は何か、またエコビレッジ構想の推進についてお伺いします。

(6)長引く不況で中小企業の実態は厳しい、その支援策と新産業創出、雇用拡大についてお伺いします。

(7)「子供たちの瞳かがやく21世紀」のために豊橋の教育の課題と展開についてお伺いいたします。

 以上、簡潔な答弁をお願いし、第一問と致します。



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