地方政治クリエイト 14/03豊川市議会代表質問傍聴記

18万都市の新たな発展へ多彩な議論

 東三河のトップを飾って豊川市議会が始まった。山脇実市長は19日の施政方針のなかで「市制施行70周年記念事業や、B―1グランプリin豊川で多くの成果を収めた豊川市にとって来年度の重点施策としては、@新たなまちづくりのスタートA防災対策、B文化・スポーツの振興、C少子高齢社会への対応Dファシリティマネージメントの推進」をあげた。

 そして、「18万市民の皆様の期待に応えるため、本市のさらなる発展を目指すとともに、市民の皆様一人ひとりの力、地域の力、さらには民間や行政の力を結集し、進取果敢に市政運営に取り組む覚悟でございます」と述べた。

 これを受けての各会派の代表質問が24日に行われ、論戦がスタートした。折しも一か月後には豊川高校が甲子園の晴れ舞台に登場する。球児の頑張りに負けないくらいの豊川市議会の活発な議論を期待したい。


■18万都市の気概

 最初に登壇した最大会派「とよかわ未来」を代表した中村直巳氏は「施政方針の特徴と留意点や70周年の総括と次なる取組み」について質問した。

 これには山脇市長が答弁に立ち「市民との対話」を大事にしながら市政運営に取り組んできた。特にB―1グランプリの成功は「市の一体感の醸成と将来の豊川のまちづくりを担う人材の発掘にもつながった」と総括した。

 中村氏は「次期総合計画は、(一宮町と合併した当時の)12万都市から脱却して、県下最大の一般市―18万都市の視点からの計画づくりの重要性」を訴えた。
 当局は「旧豊川、旧4町という意識を捨ててオール豊川の気概が大事だ」と答弁したのが印象的だった。

■広域連合の調整役

 緑風会の石原政明氏は山脇市長の市政運営を評価しながら、「福祉と文化、そしてスポーツの盛んなまちづくり」について質(ただ)した。
   山脇市長は「福祉の安心、文化のうるおい、スポーツの健康を街づくりの基本にしたい」とした。

 広域連合について当局は「“東三河は一つ”の概念で新たなプラットホームが必要であることは変わらないが、足並みについては道半ばであり「広域連合規約については明確に話せる段階ではない」とした。

 その上で、1月の「東三河5市長1郡町村会長新春懇談会」で山脇市長が「自分のまちだけでなく東三河全体の発展のために動くべきだ」と発言したことを挙げて「18万都市―豊川市が広域連合の成立に向けて調整役を果たしたい」と答弁した。(愛大地域政策学センター研究員)


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