地方政治クリエイト

議長複数年制は議会改革の目玉か(5/23)

 「豊橋市議会は5月13日に臨時会が開かれ、正副議長選を行い、新議長に自民系「豊流会」(注:7人の最大会派)の近田明久氏(60)=4期、副議長に同「豊橋みらい」(注:6人の第二会派)の佐藤多一氏(57)=4期=を選出した。民主系「まちフォーラム」の元副議長の岡本泰氏(43)=5期=を推し、無所属新人7氏や公明5氏らの得票を期したが、その全員が近田氏へ投票。
 28対6の大差がついた。議長立候補制・複数年制を唱えた岡本氏が落選したことで、前任の大沢初男氏(4月末引退)が3年間守った議長のいすはまた、1年交替という“ネコの目ポスト”へ逆戻りする可能性もふくらんできた」と地元紙は報じている。

 また、就任した近田議長は、長年の懸案事項でもある「議長複数年制」について、議会運営委員会に諮問する考えを明らかにし、制度として確立することが望ましいかどうか、論議を求めたとも報じている。
 更には「議長複数年制は豊橋市議会にとって、議会改革の大きな目玉。議運は公開しているが、さらにメンバーをしぼった議運理事会は非公開にしている。堂々と公開の議運の席で議論されるべきだ」とも。

 毎年の定例行事のように繰り返されえきた5月中旬の議長選。地方自治法第103条[議長及び副議長]では「普通地方公共団体の議会は、議員の中から議長及び副議長一人を選挙しなければならない。A議長及び副議長の任期は、議員の任期による。」となっている。

 すなわち議長及び副議長の任期は議員の任期(平成23年5月1日から平成27年4月30日まで)によるので4年である。よって議会各派の申し合わせによる議長・副議長の複数年制を議会運営委員会なり、議会運営委員会理事会なりで議論して決めようとすること自体が甚だ違法性の高いことであることを議員諸氏は理解しているのであろうか。それを「議会改革」、「議会改革の目玉」と称するなら、これほど本末転倒した議論はないことを知るべきだ。


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