伊藤ひであきの市政報告

2010年9月議会 決算委員会のポイントC9/26 23:30

1.競輪事業特別会計から

(1)H21年度競輪事業は単年度収支では27,739千円の赤字、しかし繰越金が921百万円余あるため黒字決算となっている。当年度重症式勝者投票法(チャリロト)の導入、そして一般会計への繰り出しがいよいよ1億円に増額された。
 「競輪は本来「賭博罪」にあたる行為であるが、売り上げの一部を「補助事業」という形で広く社会還元を行うことを前提に、地方公共団体に限って例外的に競輪を実施することが認められている」と5月24日に行われた鳩山政権の事業仕分けの「施策・事業シート」には書いてある。
 その事業仕分けで問題になったのは、宝くじ助成事業と同様に競輪の売上金の一部を別の公益法人や他の競輪場に補助金などとして配っている計約270億円の事業について「交付先の決め方に問題がある」などとして「廃止」と結論づけた。H21年度においては、機械工業の振興、または地方公共団体全体で669事業、約191億円の交付決定をおこなっているが、豊橋競輪のH21年度勝者投票券売上金1,555,532千円に合わせて、金の流れを教えてほしい。

(2)収入未済額が増加したことにより、収入未済額縮減に努められたいと「審査意見書」にあるが、この具体的内容、対策を伺いたい

(第2問)

(1) H21年度の48地方公共団体が46ヶ所の競輪場にて競輪事業を行い、総売上額は7,276億円。H3年のピーク時の37%。売上額は右肩下がりのまま。こうした競輪の厳しい実態から、納めた交付金の1/3を限度に、H18年度から5年間の期限立法で翌年に還付されているが、決算付属書P315歳入のJKA交付金107百万円余、同P317歳出の競輪開催交付金404百万円余がそれである。交付金還付制度の目的は競輪事業の「活性化」のための事業を幅広くハード、ソフト両面から支援する。

 豊橋競輪の場合、H19年度119百万円、H20年度130百万円、そしてH21年度107百万円。この3年間で356百万円余。豊橋競輪の特定活性化事業は具体的にはどのような事業に使われているのか。

(2)H20年度に7年ぶりに一般会計へ3千万円を拠出され、H21年度は1億円を供出された。財政当局はこの1億円を何に使われたのか。1億円あれば学校の大規模改修が行えるが、かねがね申し上げているように、「この学校大規模改修事業は競輪事業収益金により整備されています」というような目的税化にして、市民にも「公益の増進のため寄与している」ことが明確にわかるような取組みを検討すべきであると申し上げているが、H21年度財政当局はどのように検討されたのかどうか伺う。

2.国民健康保険事業特別会計から、特定健康診査等事業費 166,176,120について

(1)特定健康診査事業は63,454人に受診券を発送して、受診者は19,440人と受診率は30.6%。前年度の29.1%よりはポイント上がっているが、相変わらずの低迷の要因。また初回面接者は218人で積極的支援は44人といういわゆるメタポ対策はこの制度の目的としてはいかがな実態か伺う。

(第2問)

 特定健診・保健指導いわゆるメタボ検診は、07年度まで自治体が全住民を対象に実施していた基本健診と違い、医療保険者が加入者を対象に実施することになって2年目。医療費適正化を目標に始まったが、そもそもメタボの診断基準の科学的根拠も揺れていて、何かと評判が悪い。検診は市民の健康を守る根幹の制度。医療費適正化が目的ではないはず。メタボ限定の検診項目を見直し、肥満ではない人への対応も必要ではないのかと考えるが担当の国保年金課はどのように考えておられるのか伺う

3.介護保険特別会計から、

(1)介護従事者処遇改善臨時特例基金繰入金 96,563千円が予算化。報酬改定による保険料上昇分の金額を軽減するために繰り入れた。さらに補正予算額は9,143,000が計上され、合計105,706千円が執行されている。このお金の流れと、介護従事者の現場にどのような処遇改善がなされたのか伺う。

(第2問)

 07年6月時点の介護職員(男性、フルタイム)の平均月収は22万5900円、全産業平均の37万2400円の約6割。格差是正に向け09年度介護報酬改定で3%増と初のプラス改訂。さらに保険料アップにつながらないように08年度2次補正で1154億円、09年度一次補正で3975億円を計上し、介護職員の平均月額賃金を1万5000円の賃上げを目的とした。
 しかし、「賃金は事業者と介護従事者の間で決められ,その内容は労使に委ねられている.介護報酬の引き上げにより介護従事者の賃金が一律に一定額引き上がることはない」という意見もある。豊橋の介護施設で働く介護職員に本当に処遇改善がなされたのかどうか伺う。


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