伊藤ひであきの視察報告

視察報告 子午線のまち−明石の議会活性化策(8/5)

 阪神と播磨、そして淡路との接点に位置するという交通の要衝−明石市は、明治19年(1886)、勅令によって日本標準時が定められて以来、「子午線のまち」。
 平成14年4月には特例市となり、「海峡交流都市・明石」の実現めざしとして地域特性を生かした個性豊かなまちづくりに、向け様々な取組みを始めている。

 人口29万人、面積49.25ku、平成20年度当初予算は一般会計907億円、全会計1,790億円。市議会議員は31人、公明党市議団は6人で第二党

●明石市議会活性化の取組み

 昨年11月に、分権時代に対応した市民本意の市議会を確立するために、主な取組状況は以下の通り。

平成19年度に実施したもの(6項目)
 @本会議の活性化、市民に分かりやすい議会運営を進めるため、答弁者(理事者)の1回目の答弁についても登壇することとした。
 A今後の明石市議会や議員の進むべき指針として、代表者会において議論を重ね策定したのが「市議会のあるべき姿」「市議会議員のあるべき姿」。
 明石市では「明石市自治基本条例」が検討されており、その検討委員会で、市議会や市議会議員のあるべき姿を公表、説明し、委員から意見をいただいた。
 B各常任委員会での審議内容をより広<発信し、手軽に市民の皆様に理解していただ<ため、委員会記録検索システムの運用を開始。
 C市議会をより広<、また多くの情報を適時に発信し、多<の市民の皆様に市議会を理解していただ<ため市議会ホームページをリニューアルした。
 D政務調査費については1円以上の領収書の添付を義務づけ、議長監査を実施するとともに、使途基準を見直した。
 E 20年度予算において委員会視察の旅費や会議録の委託料などの見直しを図り、議会費230万円の削減を行った。

現在検討中で本年度実施予定の項目(3項目)

 @本会議上での議論をより明確にし、本会議の活性化、市民に分かりやすい市議会を目指すために、1回目の質問は従来どおり一括質問、一括答弁であるが、再質問以降から原則、一問一答制で行う。
 A市議会をより広<、また多<の情報を発信し、多<の市民の皆様に市議会を理解していただ<ため本会議のインターネット中継の録画配信をする。
 B決算審査の結果を翌年の予算により的確に反映するため、決算審査を9月定例市議会で実施する。
 と次々と具体化している。

●所変われば議会も変わる

 代表質問は所属議員が3人以上の会派で、3月定例会のみ行われるが、各会派1人で、総時間は答弁を含めて2時間としこれを会派に割り振っている。今年3月議会では第一党の新政会(8人)は26分、公明党(6人)は22分、・・・民主連合(3人)は16分など6会派に割り当てられて行われた。これは平成16年からケーブルテレビの議会中継が始まったのを機に、その費用を抑制するためコンパクトに2時間番組で構成しようとしたための苦肉の結果という。但し、代表質問後の一般質問は答弁も含め60分で行われている。

 また、3月議会の日程を参考までに見せていただいたが、中学校や小学校の卒業式の日には議会日程が組み込まれていない。それだけ地域に密着した市議会ということなのかと感心させられた。


 視察に際し、寺岡登史議長を初め、明石市議会事務局の皆様に大変にお世話になりました。ありがとうございました。


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