伊藤ひであきの市政報告

2008年2月 環境経済委員会のポイント

1.新エネルギーについて

 市環境基本計画(エコヒューマンシティ)及び第四次基本計画での環境文化都市の理念をエネルギー面から実現するためのものとしてH13年に「とよはし地域新エネルギービジョン」を策定して、H22年を目処とした基本目標も定められた。

 その結果(P.3)、目標年次まで3年を残して、太陽光発電、廃棄物発電は目標値達成。風力発電と天然ガスコージェネレーションは目標の50%という結果である。「新エネルギー時代にチャレンジする元気とよはし」の基本理念は、本当にチャレンジしたのかどうか。

 そして、今年は洞爺湖サミットがあり、地球温暖化対策が主要課題の一つであり、議長国日本は、より具体的な削減提案をしていくことになる。その前に3月に京都議定書の新たな目標達成計画を決定する。
 ただ、義務を果たすには現行施策の着実な実行が前提となる上に、国民運動のように実効性が未知数な施策を含んでおり、排出量を確実に減らせるかどうかは疑問とも言われている。

 この新エネルギー問題の背景には化石燃料から排出される二酸化炭素やそれによる大気の温度の上昇という「地球温暖化の問題」とエネルギーの高い石油依存度、日本の低いエネルギー自給量という「エネルギー問題」という二つの深刻な、かつ待ったなしの対応がせまられている重要課題があることはいうまでもない。

問1
@環境文化都市を標榜する本市は、さらにチャレンジすることを当然として、豊橋の排出量削減のための「トヨハシ・ロードマップ」(行程表)、「530市民活動計画」を具体化したらどうか。ビジョンから、身近な「アクションプラン」に階段を昇る必要があると思うが、どうか。

Aその場合、栃木県が取り組んでいる「省エネチャレンジ大作戦」(7月から9月までの3ヶ月間の電気使用量の削減率が高い家庭を表彰する制度)、あるいは愛媛県松山市(電気やガスの検針票がそのまま応募件になる省エネキャンペーン)など大いに参考になると思うがどうだ。

Bふるさと養老山脈沿いに桑名市の方向に向かうと、海津郡南濃町−現在は海津市にはいるとハイブリッド街路灯(風力発電と太陽光発電による電力を蓄積し、点灯する街路灯)が100基、道沿いに並んでいます。その途中にある城山小学校には20kwの太陽光発電システムが3階建ての小学校の窓の下と屋根の全体にズラッと並んでいます。
 豊橋市はどうか。太陽光発電は新川小学校、風力発電は章南中学とそれぞれ一校だけである。次世代を担う小中学生の現場、あるいは幼・保育園などの現場に、教育用でいいから、新エネルギーの具体的なアイテムを設置できないか。

問2
@新エネルギー問題への取り組みは、著についたばかりであるが、現在のエネルギーをどう延命するか。この2月は「省エネルギー月間」。先日「530運動環境協議会」の皆さんが、豊橋駅前でひざ掛け毛布1000枚を用意し、暖房温度を低くするように呼びかけておられた。
 「夏の冷房温度をT度高く、冬の暖房をT度低くすると年間約33`の二酸化炭素の削減につながる」という。市役所前には、豊橋市唯一つの「省エネ宣言都市」の看板が色あせて立っている。
 広報「とよはし」2/1号は「家庭でできる省エネ10の提案」もわかりやすくPRに取り組んでおられるが、2月半ばの時点で、どこまで市民の中にこれらの政策が浸透し、盛り上がりを見せていると考えておられるか。

A政府は1月29日の地域活性化統合本部で、「環境モデル都市」として10市町村を全国から選定することを決めた。温室効果ガス削減などの環境問題に独自に取り組む市町村を全国から募り、6月中に選ぶ。モデル都市には、各省庁の環境関連施策の予算を重点配分して支援するという。
 環境モデル都市の選定は、福田首相が18日の施政方針演説で打ち出した。都市中心部への自動車乗り入れ規制や断熱性の高い建物の普及、バイオ燃料の活用など、様々な分野で先駆的な取り組みをする市町村を選ぶ。
 これに、環境政策に力を入れている安城市が立候補する準備を進めている。「環境文化都市」を標榜する豊橋市こそ貪欲に、挑戦したらどうか考え方を聞きたい。

2.三河湾の水質について

 三河湾のヘドロは深さ1〜2m、堆積量は2億3400万u、名古屋港あたりの1万倍。ヘドロは大体1年で1〜2cm堆積されるという。まさに三河湾のヘドロは人間がこの100年、200年に何をやってきたかを示している。
 初代大石環境庁長官が赤羽根へこられたのが平成6年6月5日。三河湾の海の色を見られて「ああ、この海は死んでいる」という感想を述べながら「地球を受け継ぐ方々へ」という講演をされた。

 「三河湾浄化」問題は、本市議会でも古くて、新しい問題。特に「三河湾浄化推進協議会」がH2.7.5に設立され、翌年から毎年7月第4水曜日を「三河湾浄化の日」、その前後を「三河湾浄化週間」として、毎年、啓発活動を行ってきた。

 その頃の三河湾のCOD年平均値は渥美湾(甲)地域で2mg/gであったが、現在は3.9mg/g。1mg/g以下がヤマメ・イワナが住む、雨水アユやサケが住むのが3mg以下、コイやフナが住むのが5mg以下という目安からも推察できる。
 それで東京湾や大阪湾と比べても汚れているというのがH18年度の結果。

問T、この間、a、みお筋による海水流動促進が図られた。すなわち構想から30年、中山水道航路整備事業という悲願が完了した。
b.流域の汚水処理も公共下水道の進捗や合併処理浄化槽の普及などで進んだ。それにより、三河湾に流入する河川の水質経年変化を見れば右肩下がりで−よくなってきている
c.シーブルー事業などで毎年250億円前後が投入されてきた。
 にもかかわらず、三河湾の水質が最近の約10年間は、ほぼ横ばい、もしくは右肩上がりなのはなぜか。

問2、かって、高橋アキラ市長の時代に「三河湾から思い切ってシールド工法でトンネルを掘ったらどうか」という議論があった。
 当時の県環境部のコンピュータを使ったシュミレーションで湾口部の中山水道(9km)から、豊川の河口に向けて(27km)みお筋を作った場合、豊川の河口付近では流水量が約50%、中山水道付近では30%増加し、CODが最大1.0mg改善されるというみお筋工法が有力視されたことがあった。

 一方で、三河湾港湾計画検討委員会はアサリへの影響はほとんどないとして、神野西埠頭の西側を埋める「神野沖島」案に合意した。

 こうした動きはみお筋による海水流動促進による三河湾浄化という課題との整合性はどうなのか伺いたい。


2008年2月 都市機能整備調査特別委員会のポイント

1.豊橋市のイベントホールの現況について

問1.文化が見えるまち−豊橋市文化振興指針では「豊橋は表現活動を楽しむ『参加型の市民』と、優れた芸術を楽しむ『鑑賞型の市民』からなる市民文化活動の盛んな地域である。しかし、市民に共有されていない、評価されていない、広く市民に発信されていない。よって漠然と文化活動が盛んなまちから『文化が見えるまち』に変えていかなければならないとしている。

 また、第四次総合計画では、「市民の文化志向が多様化する中で、市民ニーズに充分に応え切れていません。よって多様化する文化志向に対応できる環境整備」を上げている。

 これら、文化振興の面から芸術ホールを含めた、現在のイベントホールの現況をどう認識しているのか、総括的に伺いたい。


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