伊藤ひであきの市政報告

2006年11月 環境経済委員会のポイント

1.市産業廃棄物処理基本計画(改訂版)について

 H14年3月に立てた「豊橋市産業廃棄物処理基本計画」(H14-H23)を今回、改訂される。取りも直さず、H5年の環境基本法、H12年の循環型社会形成推進基本法にしたがって、家電リサイクル法や、家畜排泄物法、建設リサイクル法、食品リサイクル法、グリーン購入法、自動車リサイクル法と立て続けに社会状況の変化により、より現況に即した計画にするためである。

 こうした流れの中で評価できるのは、排出量はH11年のそれと比較して、7%の増加としていたものが26%増加したが、再生利用量、減量化量が大きく増加し、よって最終処分量は▲16%としていたものが、H23年度の計画目標値を7年前倒しで▲50%の45千tとなったこと。将来の排出量が増加しても、この最終処分量は▲50%の45千tとなっている。このことは本市においても、リサイクル社会、循環型社会への確かな歩みが始まったことを意味している。

 @一方で、P11にあるように鉱業、建設業、製造業、卸売・小売・飲食店、金融・保険業など軒並み事業者数・従業員数が激減していく。産業部では「産業振興プラン」を策定中であるが、事業者数・従業員数が減少していく中での、豊橋の最終処分量の減少という傾向は都市の活性化という面から言えば、産業が、特に製造業が増加していく中で、リサイクルへの取組みがあって、最終処分量の減少という形こそ、持続可能な循環型社会であるべきと考えるが、どうか。

 A今年3月、近所の方から相談があって、勉強させていただいたことであるが、長く指物製作所を営まれていて木材工場にモーターを回すためのコンデンサーがあって、廃業してからもそのまま保管していた。そこへJESCOから手紙が送られてきて、登録料(2000円)を収めると、処分するお金が75%の20万円で済むといってきた。これはどういうことかと。
 P34のPCB保管状況の低圧コンデンサのこと。この仕組みとこのまま保管しているのでなく、229事業所にあるこれらPCBは今後、どのように廃棄されていくのか。

 あわせて、昨年、大いに問題になったアスベストの届出は25件ある。今後の対応について伺う。

 B豊橋の業種別排出量は36%が農業関連である。愛知県のそれは19%、全国的には23%。すなわち農業都市-豊橋の産業廃棄物の特徴。  特に家畜糞尿、廃農業用プラスチックについては補助金を用意し取り組んできた経過があるが、H12年度から事業費15,000千円の1/3づつを市・農協・農家で負担して緊急を要する農廃プラに対応してこられた。

 現実は市内で約1000tが供給され、600tが排出されている。実態は約350t集められ、内訳は農業用ビニール243t、ポリは1200立方m。処理の実態はきれいなビニールはセメント会社と中国へ送られている。費用はt17,000円。ポリは1立方m当り85,000円かかっていた。きたないビニールは産廃業者に処分されている。

 この補助金はリサイクルとは縁遠い実態があった。補助金の打ち切りに当たって農家への適正処理の啓発を実施するとともに、農業にやさしい新しいフィルムの採用、デボジット制フィルムの採用などをあげられた。廃農業用プラスチックはリサイクル軌道にのっているか伺う。

2.廃棄物最終処分場について

 新規最終処分場20.7haはH20年から供用開始が始まるが、その前に現最終処分場の未活用地の有効活用を第一として、次に新たな拡張地の整備をする。かつ一般廃棄物が埋め立てられている区域では「掘り起し・溶融工法」、産廃も併せて埋め立てた地域は「静圧蜜工法」や「載荷盛土工法」、「切り返し転圧工法」を組み合えあわせて行う方法で再生する。

 @再生工法、特に産廃も併せて埋め立てられている区域の環境影響調査はなされないのか。なされなくてよいのか。

 A湖西市では埋め立て工法にトラッシュコンパクター工法で密度を高くして行っています。豊橋はブルドーザによる点圧方式でやってきました。こうした工法にも大きな技術革新が進んでいます。またシールド工法も研究する余地もあります。
 技科大との連携も含め、大いに研究し、安心・安全・長持ちする工法を研究していただきたいことを主張してきたが新規の埋立処分場は、こうした再生事業をやらなくてもいいような高密度の埋立を行う必要がある。教訓は工法にどのように反映されるのか。


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