伊藤ひであきの視察報告

湖都大津の議会活性化 04.08.10

 滋賀県の県庁所在地、琵琶湖と比良・比叡の山並みに望み、古代には大津京が置かれた自然と歴史のまち。戦災を免れた都市であるため、歴史的建造物が多く残され、市街地も昔ながらの面影を残す。京阪のベッドタウンとして人口は毎年2000〜3000人づつ社会増するという大津市。昨年10月に全国で10番目の古都指定を受けた。人口30万人。

 この大津市において、平成11年からあしかけ3年間、議会活性化検討委員会が設置され協議され、まとまった項目は議会運営委員会(議運)へ答申、議運で答申内容を協議・決定、あるいは必要があれば執行部に申し入れるという取組みが行われた。
 このメンバーには比較的当選回数の少ない1期、2期のメンバーが自由に意見交換できるということから選出された。

 初年度の平成11年度には
@決算議案の審査方法を一般・特別会計、企業会計の2委員会であったものを、一般会計、特別・企業会計の2委員会とした。
A議会の年間スケジュールを作成し、議員や執行部などの利便を図った。
B委員会などの会議中における禁煙。
C議場の照明を以前より明るくするように改修した。

 平成12年度には
@法令・県条例等に規定されているものを除き、議員の審議会などへの参画を取りやめた。なお審議会などの内容については月1回の報告を求めている。
A政務調査費を月額4.5万円から7万円に増額し、使途基準に「人件費」を追加し領収書の添付も義務付けるなど政務調査費の条例化に取り組んだ。
B再質問以降は自席から行う。
C議会ホームページの充実を行った。

 平成13年度は
@予算議案の審査方法を全議員が当初予算案の審査または傍聴が可能となるように、1日1常任委員会の開催とした。
A請願書において、自著の場合の押印規定を撤廃した。
B常任委員会における所管事務調査の充実や権限の明確化など委員会の活性化に取り組んだ。

そして平成14年度は議会運営委員会で協議して以下のようにした。
@会議録検索システムのインターネットでの会議録検索システムを導入。
A議会広報誌のカラー刷りなど内容の充実。
B議案書の配布時期及び説明方法について改善するなど当初予算議案の審査方法の改善
CCATV及びインターネットによる市議会の中継については継続協議。
などである。

 「地方の時代」「地方分権」といわれて久しい。地方が変わるために地方議会がどこまで変われるかが問われている。湖都−大津でもその挑戦は始まっていた。

 ぎらぎらとした夏の陽に琵琶湖はまぶしかった。比叡の山は深緑で覆われていた。


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