伊藤ひであきの市政報告

2002年3月 予算委員会 10款 教育費のポイント
**** 3/24 22:30 最終***

1.教育長の所信について

 私ども福祉教育委員会は石倉委員長を先頭にしてこの半年間、精力的に議会閉会中でも委員会を開催し、教育を取り巻く諸問題に取り組んできた。
 それはなぜか。制度的にも日本の教育が大きな転換点にあるという認識である。
 よって11月16日に行われた「新学習指導要領実施の経過と対応について」を議題とした委員会では、「21世紀教育新生プラン」を始めとする国の動向、それに呼応した豊橋市教育委員会の「学校五日制の実施」については、議論沸騰で改めて12月6日の常任委員会の議案審査後に、再びこの問題を取り上げ、教育長に様々な角度から質疑し、僭越ながら私の「豊橋の教育は、どこに重点をおき、どのような教育をやっていこうとしているのか」と質疑したときの教育長答弁と先の教育長の所信はほぼ内容が同じであった。当然である。

 こうした流れで、3月議会を迎え、この教育費の審査に当たって、再度、教育長から所信が述べられたので、それを許可した委員長の計らいに応えて、その所信について伺いたい。
 特に、教育というのは「それぞれの人のかけがえのない命が、その人らしく輝くように支援していくのが教育行政の役割だ」そして「子供たちの生きる力を育ててまいりたい」と宣言される。
 大変に、結構でありますが、しかし、豊橋の教育現場はそれほど透徹された人々によって、それほど綺麗に行われているのかという現実を、一人の市民として、寄せられる手紙やメール、またこの一年監査委員として学校現場にお邪魔する事もあって感じる事は多い。

 以下、基本的認識を伺う。

@昨今の不登校問題、学級崩壊、いじめや暴力、相次ぐ教師の不祥事など学校教育のあり方が、社会の多様化が進む中で、限界を指摘され、学校教育のあり方そのものが問われているのではないか、その上で、教育改革推進プログラムが生まれ、「学校5日制の完全実施」により社会全体で子供を育てていこうという軌道修正が行われようとしているのではないか。

 あえて所信を述べるなら、まず今日までの教育の総括から、すなわちPlanの前にCheckから謙虚に入るべきだと思うがどうか。
 特に豊橋の登校拒否の実態は他地域と比べれば多すぎる。この事から、豊橋の教育は何が問題なのか伺う。


A不登校問題に象徴されるように子どもたちの苦しみは、一刻も放置しておけない現実がある。かといって教育現場がかかえる諸問題が制度的改変などでは解決するような根の浅いものとは到底、思えない。

 「子どもが社会の鏡」ならば、この社会を作っている私たち大人の責任、もっといえば生き様が正さなければ、結局、制度いじりのもぐらたたきのようになる。
 政界を始め、官僚、財界を問わず、高貴な立場にある人々がそれに伴う責任(ノーブレス・オブリージュ)のかけらも持ち合わせず、汲々として責任逃れをしている実態をいやというほど見せつけられ、それを子どもたちも見ている。
「先達が魅力ある範を示すことのできないような社会に、教育力など期待してはならない」と考えるがどうか。

B23日のある新聞に次のような投書が載っていた。大阪府大東市の主婦の投書。
 「事情がって、登校拒否をしていた長女は中学の卒業式に出席しませんでした。家族や周りのものが心を痛めていたその日の午後、狭い我が家に突然、黒の礼服の校長先生と担任の先生の来訪です。卒業式に出席しなかった長女のために、我が家で卒業式をしてあげようと、わざわざ来てくださったのです。
 学校での式次第そのままに式は進められ、長女と私と同席した次女は、始めから終わりまで泣きっぱなしの感動の卒業式でした。
 悩める一人の生徒を宝物のように大事にされる校長先生、担任の先生の熱い真心に胸が震えました」
 豊橋の小中学校での卒業式でも「今日だけは来てくれないか」と心を砕いていた校長や担任の先生はいたでしょう。しかし、家まで行って卒業式を挙行したケースが何件あったでしょうか。
 人間の心を動かすものは人間の心である。「教師こそ最大の教育環境である」。教師の人格練磨、教師の人間的成長なくして教育改革は進まないと思うがどうか。

2.2小学校費 1学校管理費 コンピュータネットワークシステム費について

 1.校内LANはブロードバンドの時代(国の補正後の3100校にまで普及してきた)、また無線LANの時代、急速な技術革新にどう対応するか。任天堂のファミコンが世に出てから20年、今やプレイステションなど生まれたときからコンピュータに囲まれて育ってきている子供たちとは裏腹に教える側−教師の習熟度についても確認したい。

3.8市民体育振興費についてまとめて聞きたい

(1)今日から春の甲子園大会が始まった。
 豊橋から甲子園へ。昭和28年春の甲子園に時習館高校が出場して以来、豊橋の名が50年間甲子園で聞かれない。25日から始まる春の甲子園も、愛知県から2校、中京大中京と愛工大名電。愛産大三河高校がかって出場し、元宿まではきているが吉田宿まで到達するのは夢か。

 地方都市としては画期的な32団体の協会、スポーツ少年団は85団体。少年野球は誇れる活発さがある。これだけの裾野の広がりがありながら・・・。去年全国大会へ行った中部中学のエースは名電へ行く、こうした事の繰り返し。

@例えば、少年野球の名門「花田フレンズ」。彼らが中学へ行くと羽田中学には野球部はない。ここでひとまず切れる。こうした問題は総合地域スポーツクラブへ移行する動きの中で、対応を聞きたい。 
 併せて、そのための総合地域スポーツクラブというのは教育の一環として行われるのかどうか。子どもたちが木陰で昼の弁当を食べているのを尻目に昼飯を食いに近くの寿司屋へ行って、一杯飲んできて、練習が始まると赤い顔をしてノックをするようなことがあってはならない。子どもたちは監督やコーチに、教師を見つめる同じ眼差しで見ているからだ。ここらの認識と対応を聞きたい。

A豊橋のスポーツ広場の中で硬式野球のできる練習場は皆無に等しい。今や、小学生からのリトルリーグの時代。硬式野球環境の改善を求めるが多いが、対応を伺いたい。


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