伊藤ひであきの市政報告

2000年3月定例市議会 「教育改革について」2000.03.07

 さる、3月7日に行った3月定例市議会代表質問で取り上げた項目のうち、「教育改革」についてその質問と答弁の経過をお伝えします。
第一問質問要旨

1.新年度予算編成と重要課題について市長に伺いたい。
(7)「子供たちの瞳かがやく21世紀」のために豊橋の教育の課題と展開について伺いたい。

 第一問 答弁趣旨 市長

 教育は未来への架け橋であります。21世紀に羽ばたく子供たちが夢を描き、自己実現に向けて瞳を輝かせながら努力する姿こそ、本市の教育が求めているものでございます。今、真筆に現状を振り返りますとき、温かく豊かな心の育成、学ふ意欲と学ぶ力の育成、社会牲の育成が大きな課題となっていると考えております。

 すべての大人が社会の財産である子供をしっかりと見つめ、触れ合いを多くし、心を通わせていかなければならないと考えております。更に、人間の成長に大きくかかわる原体験をより豊かにするためにも、美しいものや自然、様々な人々の生活に触れる感動体験、体験をもとにした追求活動、規範意識と仲間意識を育む集団活動など、学校教育だけでなく家庭、地域社会がこれまで以上に連携を深め、三者一体となっての取り組みを展開していくことが大切であると考えております。

第二問 質問趣旨

@「学校・地域・家庭が連携を深め、三者一体となっての取組みを展開していく事が大切である・・」この言葉を何度、この本会議場で聞いてきた事でしょうか。聞くたび毎に登校拒否は増え、学級崩壊のニュースが伝わり、教師の指導力低下が様々な形でニュースで流れてくる。

 学校運営の管理者は校長・それを補佐する教頭に全てがかかっている。
 所が豊橋の校長・教頭の現状にある傾向がある。
学閥がある訳がないと思うが、小中校長の63/74 85% 教頭の57/74 77%は愛教大卒業生であるという厳然たる事実がある。また小学校の校長の登用時の平均年齢は55.3才、中学校のそれは54.5才。全国平均は52.3才、52.2才。豊橋の教頭は小中校ともに、50.8才。全国平均は46.7才と47.1才。全国的には男盛りというか気鋭の世代がどんどん登用されているのに豊橋の校長・教頭は8割方愛教大で固められ、全国平均よりも2ないし3年お年を召した方が登用されている。
 この事が教育の現場に微妙な影を落としていないか。認識を聞く。

A息子の中学時代の同級生達に聞いた「一番感動した事は長野県高遠で過ごした1週間の野外授業」。近所の小学生達に聞いた「一番感動した事は少年自然の家での野外授業。でもあそこは汚かった」。思い切って豊橋の小中学生達に野外授業・野外体験を更に積極的に拡大したらどうか。少年自然の家も夢がある施設に作り替えたらどうか。考え方を聞く。

 第二問 答弁趣旨 河合教育長
 2点お尋ねがあったかと存じますが、第1点目の管理職の登用についてのお尋ねでございますが、管理職の登用につきましては、県の教育委員会の厳正な任用審査によりまして、健康、識見、実技などの観点から決定をされます。また、管理職の高齢化についてでございますが、現在、全教員の平均年齢が42歳というような中で、このような問題になっている面もあるというように考えているわけでございます。

 近年、県の教育委員会では、若手の登用、それから女性登用、一般大学卒の登用を強く打ち出しております.本市におきましても、管理職はもちろん、管理職の前段階の教務主任または校務主圧の任用につきましても、公平で公正な精神を尊重しながら人事を進めてまいりたいと考えているところでございます。

 それから、第2点日の野外体験の拡大についてのお尋ねでございますが、御指摘いただきましたように感動体験を与えることは大変大切なことで、とりわけ自然体験はその大切な場の一つであるというように認識をいたしております。教育委員会といたしましては、平成12年度から野外活動における宿泊数の拡大を認めるということと、それから、これは新年度予算でも考えていただいているわけでありますけれども、中学校は市の施設以外も選択できるように変更いたしまして、学校の希望によりまして県外や県内の自然を舞台にした野外活動もできるようにいたしました。野外活動の在り方につきましては、既存の施設を有効に活用する中で、活動の場所や内容についてより一層、学校の主体性を尊重しながら、子供たちの実態に合わせた魅力ある活動が展開されますよう支援してまいりたいと考えているところでございます。

第三問 質問趣旨
 先ほどこの秋の市長選に立侯補すると言われましたけれども、ぜひとも入札革命をやり、役所革命をやった早川市長に教育改革に取り組んでいただきたい。そうした教員人事のことも含めたそのことをお願いしたいと思いますが、簡単にお答え願いたいと思います。

 第三問 答弁主旨 市長
 3点日のいわゆる教育改革の問題ですが、市長が教育改革にという領域は実は限界があることは御承知のとおりだと思います。つまり、教員の人事権というのは別世界にあるわけでございます。3年、4回目の予算縞成をいたしましたが、私が教育面でちょっと整理してみますと、1年目の予算のときには学校の図書購入費を50%増いたしました。2年目は夢づくりをたしかスタートさせたと思います。子供の感性と創造力を、自分の学校の愛校心を含めてということをスタートしました。3年目は英語の先生と教育の問題についてスタートして、今回は、先ほど教育長が触れましたが、中学生の自然体験を増やしていこうと。そういった意味で、市長としての立場から限界があるわけでございますが、取り組んでいきたいなと。また取り組んでまいりましたし、これからも充実させていきたいなと、こんな思いを持っております。

 質問を終わらせていただきますが、アメリカのクリントン大統領は今年の一般教書で「21世紀のアメリカ革命は教育から」と叫んでいるようでございますので、ぜひとも政治家の責任として教育の新たな展開に期待して質問を終わります。ありがとうございました。


ホームページに戻る 議会メニュー