伊藤ひであきの市政報告

2000年3月定例市議会 「新年度予算の目指すもの」2000.03.07

 さる、3月7日に行った3月定例市議会代表質問で取り上げた項目のうち、「新年度予算の目指すもの」についてその質問と答弁の経過をお伝えします。
第一問質問要旨

1.新年度予算編成と重要課題について市長に伺いたい。
(1)新千年紀(ミレニアム)、中核市移行2年目、早川市政4年目の新年度予算編成の目指すものは何か伺いたい。

 第一問 答弁趣旨 市長

 まず、新年度予算編成の目指すものとの御質問でございます。新年度予算は自立志向型予算と位置付け、時代の変化に柔軟に対応し、市民の皆様が来るべき21世紀を安心して迎えることができますよう最大限の努力を払ったところでございます。

 特に、近年、日本経済の低迷をはじめとして国民生活に対する様々な不安が生じてまいりました。例えば、介護保険制度の実施など、少子高齢化に対する将来への不安や、環境問題に対する不安、あるいは雇用問題などが挙げられるわけでありますが、そうした不安に対し、地方自治体としてできる限りの対応を図ることが大切であると考えたところでございます。

 そして、中核市としての役割を認識し、市民の皆様の身近な声に十分にこたえ、福祉、教育、環境をはじめとする6つの柱となる施策の充実や地域経済活性化に向けての対応など、独自の判断による施策の選択に努め、子供から高齢者まで市民の皆様が安心してこの豊橋で暮らすことができますことを念頭に、新年度予算縞成に取り組んだものでございます。

第二問 質問趣旨

@自立志向型予算というがH6年度予算の市税収入は595億円、投資的経費は328.8億円。平成12年度予算のそれは580億円、214億。逆に地方交付税は4.5億円から107億円。公債費は81.9億円から105.9億円。すなわち市税の落ち込みを地方交付税で賄っている。制限の多い交付税依存で自立志向といえるか。

A「独自の判断による施策の選択に努められた予算」とは単独で約16%の伸びを示すきめ細かい生活関連公共工事、県の補助金カットから豊橋の福祉を守った福祉医療の関係が代表的かと思われるが、不安から守るのに精一杯で地域経済活性化、福祉の充実につながるのか。名古屋市や田原町はこの時期に4歳未満児に拡大して医療費の無料化を始めようとしている。

B市民の不安への対応といわれるが、例えば就任直後「懸案課題の市民病院跡地については、地域経済活性化を図り、その財政に寄与するようにしたい。利用の方向性がまとまっていない点が、地域住民の不安を呼ぶ」と述べられている。あれから4年、不安はますます募っているのではないか。総合スポーツ公園問題しかり、土地開発公社の塩漬け土地しかり、すべてがズルズルと先延ばしになっているのではないか。

 第二問 答弁趣旨 市長
 まず最初に、財政関係でございます。

 第1点は、自立志向型予算についてでございますが、確かに歳入面での自立というのは大変厳しい。 そしてまた、交付税だとか依存財源に頼らないでという側面から見ますと御指摘のとおりでございますが、今回の自立志向型予算という意味をぜひ御理解いただくためには、歳出面で強調させていただきたいと思います。

 今回、地方分権時代の流れの中にあるわけでございますが、今回は国や県の施策にとらわれずに、地域課題に優先的に取り組むといった姿勢で予算を組みました。そしてまた、中核市として独自の判断によりまして、市民要望に的確にこたえる施策の優先を目指したところでございます。

 それは、2点目に連動するわけでございますが、御指摘の中にもございましたが、福祉医療制度の継続実施につきまして、例えば他都市では6月補正での対応を検討する市町村が多いということを聞いておりますが、本市といたしましては、当初予算からいち早く対応を図るということもしたわけでございます。それから、新たに介護保険特別対策に係る市独自の低所得者軽減対策の実施、更には小児慢性特定疾患医療給付費の対象年齢の拡大といったことを行ったわけでございます。

 そしてまた、地域経済活性化に関連いたしましても、単独事業の積極的な確保を図ったということでございます。それは、金額の確保の問題もあるわけでございますが、あわせて環境重点事業といたしまして環境面に配慮した公共事業の整備を進めるといったことで、内容に工夫を凝らしているわけでございまして、そういった思いの中で自立志向型、そして独自性を発揮したということに御理解をいただきたいと思います。

 なお、市民病院跡地を含めての御指摘でございますが、市民病院跡地につきましては、私が就任した際には売却を前提にした議論というように変わっておりました。先月16日だと思いますが、特別委員会で市が自主的に活用するという方針を明らかにさせていただきましたので、自分なりに一歩前進を重ねていると理解をしております。総合スポーツ公園につきましては、暫定的な整備を進めているわけでございますし、また、土地開発公社の言うところの塩漬け土地の扱いにつきましても、これは丸織の跡地、図書館の横になりますが、できる限りスポーツ広場としての活用、あるいは、開拓農協跡地あるいは静銀の跡地等は駐車場とし て利用に努めているところでございます。


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