伊藤ひであきの現場報告 豊橋の鳥インフルI
議長と共に農水省へ、大臣に直訴 (3/31)

●副大臣も丁寧に対応していただいた

 3月31日、昼過ぎの「ひかり」で議長、議会事務局長、農政課課長補佐と共に上京した。愛知15区選出の山本明彦代議士の秘書と合流し直ちに農水省へ。山本代議士と共に近藤副大臣に面接し、要望書をお渡しし、陳情した。

 近藤基彦副大臣は近藤元次(元農水大臣)の長男、新潟2区選出だけに農業。畜産については想像以上に豊富な経験と知識をもっておられた。

 また豊橋の鳥インフルについても、2月27日の発生の4日後の3月2日にはいち早く来豊され、発生現場となったウズラ飼育場周辺を丁寧に視察していただいているだけに、また、5年前のニワトリの鳥インフルエンザ発生の時には自民党のPT事務局長だった経験からも非常に詳しく、議長や私の話しに耳を傾けてくださった。

 また今回の豊橋の鳥インフルの実質の対策リーダーである消費・安全局動物衛生課長原田英男氏も同席され、細かい事まで丁寧に答えていただき、30分以上の時間をとっていただいた。

●現場の情報を大臣は逐次つかんでおられた

 石破大臣の面接予定時間まで、参議院、衆議院の国会事務所を訪れ、愛知県選出の浅野勝人議員、鈴木政治議員の事務所を表敬訪問。参議院会館は初めてだった。太田事務所にも表敬訪問した。

 午後4時40分、山本代議士、太田代表とも合流し大臣室へ。テレビに出てくる大きな体の大臣が目の前にいた。

 議長、議会事務局長、農政課課長補佐とともに大臣に要望書を提出した。内容は@家禽をひとまとめにした防疫対策の見直しA家きん農家に対する支援を強化するB風評被害等の防止に向けた指導を徹底するC発生に伴い、豊橋市が実施した諸対策の経費の財政措置の4項目。

応接セットにすわり、議長が要望書を朗読し、大臣との懇談が始まった。

 「議長さん、副議長さんから要望があったことについては、ほとんど手を打っています。また現場の声と本省、出先が情報を共有し、同じ考えで取組むよう取組んでいる。また現場の声も逐次届けられていますし、現場の農場の疑問に逐一お答えするようにしています」と大臣。大臣の口から次々とウズラ農場の経営者の名前まででてくるのには涙が出るほど嬉しかった。

●大臣に申し上げた事

「大臣ご案内の通り、ウズラは3月から5月頃までが一番、おいしい卵を生む。この時期に今回の事件が重なっています。この打撃は計り知れない」。

 現場では『ウズラは本来こうした菌を持っている』と共存説を主張される方は多いが、説得力を持ちますが、それを認めるとウズラ産業は堪えずその危険性と同居する事になります。再生した所で、また再発したりすると、それを繰り返していると豊橋のウズラは滅亡します。よって科学的な原因究明をお願いしたい」。

 前例がないだけに、今回の調査チームの結果は6ヵ月後ということになれば、じゃあ、どうすればいいのかということになると何とも行き詰ってしまう。だから家畜伝染病法からウズラだけ外してくれという事になるが、研究が進まないとそうはいかないのではないか」。

 うずらはみかん箱くらいの大きさの中に30匹くらいが、所狭しと生きていて卵を産み、一年で生涯を終える。そのうずらを農家の皆さんはこよなく愛し、かけがえのない人生をウズラと共に生きておられる。なんとしても豊橋のウズラを守らなければというのが議会の総意です」

 一つ一つに大臣はうなづき、コメントを下さった。



 大臣は豊橋から持参した鶉の卵で作ったプリンを喜んでくださった。山本代議士、太田代表とも別れ、東京駅に向かった。緊張が解け疲れがどっと。それでも爽やかな疲れだった。

 以上、現場からの第10報です。