地方政治クリエイト 14/06集団的自衛権

先輩からのメールに応えて

伊藤秀昭様
「集団的自衛権の行使」はたとえ限定的行使であろうと、海外で戦争することにつながります。「平和の党」を掲げる公明党は、これまで解釈改憲に反対してこられました。何卒その姿勢を貫き、日本の誇り・世界の宝である「憲法9条」を解釈で壊さないでください。公明党の支持者の皆様のお力により、解釈改憲で日本を「戦争する国」にする閣議決定がされないようにしてください。よろしくお願いいたします。
     2014年6月30日 岐阜市 ○○○○


 集団的自衛権に関し、私どもに、このようなメールをいただき恐縮です。
 随分と、憶測と思い込みの情報が流されています。そしてその矛先が公明党に向いています。しかし、公明党は国会議員と地方議員との分断も、党と支援団体−創価学会との関係が冷え込むとか、ましてや、与党を離脱するとか。そういうマスコミが喜びそうな方向にはいかないのです。党が持っている理念と歴史はそんな薄っぺらいものではありません。

 さて仰せのように「集団的自衛権の行使」はたとえ限定的行使であろうと、海外で戦争することにつながります。日本の誇り・世界の宝である「憲法9条」を解釈で壊すことであれば、公明党は断じて反対します。

 解釈改憲なら、総力で反対するでしょう。しかし、先輩、解釈で憲法の一字も変えようとしているのではないのです。
 先輩は家長として、奥さんや息子さん夫婦やお孫さんを守る必要がありますね(憲法第十三条:すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする)。そして、自分たちだけでなく、地域社会も含めて、いかなる親戚とも仲良くやっていけるように努力しますよね。(前文:われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し)、まして悲惨な戦争、残酷な敗戦の歴史があるのですから、再び戦争の惨禍が起こることのないやうにすることを決意し(前文)人間が人間同士で武器を持って殺し合うことがないように武力行使を永久に行わない、放棄しますと誓っているのですよね。

 そのうえで、殴りかかってくる人がいたら、殴り返しませんか(個別自衛権)。親戚から、武器を持って襲い掛かってくる人がいるので、一緒に戦ってくれと言われたら、一緒に戦いますよね(集団的自衛権)。

 しかしそうすると途方もなく喧嘩が拡大してしまいますから、だから3条件を付けたのです。
@このことにより一族の存立が脅かされ、一族の平和が根底から覆される恐れがある時。
A話し合いも、そのための努力もしてきたがなすすべが亡くなった時。
Bさらに必要最小限の実力行使にとどまるべきという条件。

 この条件は新たな条件でなく自衛隊発足直前に定め、60年間維持してきた条件です。また、このことは国際法上では集団的自衛権として認められている事でもあります。

 さて、先輩、それではいけない。どんなことがあっても殴られたら、殴り返すようなことを絶対してはいけない。親戚からどれだけ頼まれても、目をつぶっているのが正しいとお考えでしょうか?

 戦争ほど残酷なものはない。 戦争ほど悲惨なものはない。そして平和ほど、尊きものはない。平和こそ、人類の進むべき、根本の第一歩であらねばならない―この精神に則って生命・生活・生存を最大に尊重する人間主義を貫き、人間・人類の幸福追求を目的とする、開かれた国民政党が公明党です。

 今回の事で「平和の党」の旗を降ろしたのではありません。近隣国で弾道ミサイルが発射されるような変化が出てきた中で、備えを固め、専守防衛や軍事力を拡大しないこと、非核三原則を守ることなどの平和主義の柱はこれからも維持して「平和の党」の旗を振り続けていくのです。

 今後ともご理解と、ご支援と、ご教授をお願いします。


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