伊藤ひであきの地方からの提言


06論点 子ども医療費助成拡大、されど      2008.02.27

●広がる妊婦検診の無料化拡大

 豊橋市でも新年度から妊婦検診助成回数は今までの2回から5回に拡大される。

 妊婦検診は妊娠中毒症や切迫流産などから母子を守り、無事に出産できるように医療機関で定期的に受ける健康診査。厚労省は14回程度の受診が望ましいとしているが、保険適用外のため1回の検診につき約5000円〜1万5000円かかる。

 そこに少子化対策の一環としての公明党の公費助成の拡大の取組みがあり、国において地方交付税の配分額を倍増し、最低5回分の妊婦検診費用を公費で負担するよう自治体に要請しています。不交付団体である豊橋市では3500人分の無料検診費用1億1800万円を計上しました。今後もさらなる拡大を期待する声は大きく、春一番とともに嬉しいニュースが広がっています。
 また、豊橋市では、妊産婦の歯科検診の充実もなされ1回分の歯科医療券も同時に配布されます。

●なぜ里帰り検診ができないのか

 この4月からは妊娠が判明した時点で、母子手帳とともに検診に利用できる医療券が5枚配布されることになります。
 しかし、一方で「現代お産事情」があります。ほとんどが「里帰り出産」です。実家へ2〜3ヶ月前に里帰りし、出産にそなえることになります。当然、検診は実家から通える医療機関で行います。
 ところが、愛知県内ではその里帰り検診にこの医療券は使えますが、県外では使えないという実情があります。

 県外であろうと、医療機関の窓口でいただく診療領収書を、豊橋市に戻ってから担当窓口に提出し、払い戻しを受ければいいではないか。事実、子どもの医療費無料化はそのような制度で運用されているではないかと考えられがちだが、それができない。なぜか。

 保険診療でないから、前述したように地域によって5000円〜1万5000円と検診費用に大きな差があるのがネックだという。「県内は県医師会の指導もあって費用にほとんど差がないからできるのです・・・」と担当課はいう。「出産まで何回も受診されるのですから、無料の5回分をまず豊橋市内で受診されて、その上で、里帰りしていただければ」とも。

 今後、更なる無料化拡大に向けて、国において、こうした問題についての保険点数のような一定の基準の確立が望まれます。

●すでに出産に備えている方には

 「妊婦検診助成拡大」のニュースが報じられるとヤングミセスの責任者から、「4月初めの出産の方とか、7月に出産予定の人には配慮がないのですか」と問い合わせがありました。
 そこで調べた結果、豊橋市の場合はすでに予定日に備えておられる妊婦さんには、4月1日に、本人宛に残りの3枚分が郵送されます。そのコンピュータからのデータ抽出は豊橋市の場合3月24日時点で行われます。ということです。ここらも細かいことですが、きちんと皆さんに伝えたいものです。


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